満足度★★★★★
穢れてしまった女神と弟に訪れた悲劇
会場、木造の客席は古き良き日本家屋を連想させる。
客席と舞台上の距離はゼロである。
テレビ・モニターや銀幕の向こう側の世界の話ではない。
自分が存在する空間と同じくしている。
空間ゼリーの舞台と私の間の距離はゼロである。
私の距離感がゼロになる。
私は、まるで底なし沼に引き寄せられるかのように、物語にのめり込んでいく。
後日談として、下山夏子さんの引退公演であることを知りました。とてもショックを受けました。
しかしこれで終わりというわけではない。終わりは次への始まりでもあります。
次のステージが終わったら、また空間ゼリーに戻ってきてほしいものです。
彼女の今後のご活躍、ご健勝を祈ります。
次回の春公演である『私、わからぬ』も必ず観に行きます。
本公演『穢れ知らず』に興味を持たれた皆様は、近日発売予定DVDを
劇団のホームページにてご予約して、ご覧になって下さい。
過去の公演DVDもぜひご一緒にご購入を強くおすすめします。
満足度★★★★
炭が熾り、燃え崩れるような・・・
台本がとても緻密で、しかも役者の表現に力みがなく、すっと伝わってくる感じの舞台でした。構造的にはやや複雑な部分もあるのですが、順番にカードが開いていくような展開なのでその複雑さが次のシーンへの興味につながり、ますます引き込まれてしまったような気がします。
求心力豊かな、出色の舞台だと感じました。
満足度★★
少し分かり難い感じがしました
色んな伏線が用意されているが、あまりうまく活用されているとは思えず、個人的には少し分かり難いように思えた。
劇団HPを見ると、女性の視点から見た女性の演劇、ということを標榜しているようだが、本公演の女性キャストも全員ビジュアルが良く、とても華やかな雰囲気。
取り上げているテーマ、ストーリとも少々重苦しく、折角の劇団の個性、強みを、うまく活かしきれてないように思った。
満足度★★
核となるべき話の輪郭が弱い
故郷を捨てるように上京した旧家の長女が6年ぶりに戻ってきたことで狂い出すいくつもの歯車。そして生じる愛憎劇。103分。
満足度★★★★
どろどろだ!
私の前の席で観ていたお客さんが「ここまでどろどろなんだね…」と言ってました。
私も観てて、どろどろしてるなぁ、と思いましたが、なにか破滅へと向かう足音が少しづつ忍び寄って来る感じでハラハラしました。
初演は観たことがないのですが、凄味のある芝居でした。