実演鑑賞
満足度★★★★
鬼子母神にて、10歳の娘と二人で観劇。
(『透明人間』以降娘の推し劇団でもあり、もはや推し活と化しています…!)
閉園された動物園を巡って動物の行方ひいては魂の行方を逡巡する人々。毎度ながら経年の滲む美術や装置に感嘆。
中央に聳え立つ旧式エレベーターが最後の一瞬まで物語とともに昇降/抑揚を重ね、劇におけるフィジカル面メンタル面いずれもの"屋台骨"として代替のきかぬ役割を果たしていた。
頭上から溢れ出る水は潤いよりむしろ渇き、灰牙の表情にたしかな消失と喪失をともに見る。
藤井由紀さん演じるオリゴの後ろ姿が導く情感と余韻よ…。
これまで観てきた唐組の中で、笑いの配分が最も多いようにも感じました。
若手の俳優さん達の言葉の解像度や浸透力がめきめきあがっていて今後が楽しみになる公演でもありました。
4回目の唐組となった10歳の感想は「今までで一番お話が読み込めた」とのこと。
ラストの感動冷めやらず、「ふじいっ!」と初の大向こうまで(ギリギリまで"さん"付けるか迷っていた!私もまだやったことないのに先越された気分!)充実の推し活になった様子でした。