満足度★★★
予想とは違った
この公演に関しては、震災をテーマにむき出しにした舞台なのだと思っていたのですが。
実際には、そうではなく。
地響きの効果音で震災を匂わしていたり、震災から感じたものを心理を表現したものでした。
パフォーマンス、と書かれていたとおり。
始まりはとても変わった趣向でした。
特定の姿勢で静止した沈黙する女性、それにナレーションをあてる。
それは最初のほうはネタもおもしろかったのですが、全出演者分ひとりひとり続いたので、正直ちょっと長く感じました。
その静止ナレーションの一部でも、後半六人全員揃っての後半でも用いられていた演出。
舞台上で実際にリアルタイムに撮影した映像を、舞台上のスクリーンに投影する。
これはドイツ演劇ではよく用いられいるそうなのですが、わたしは前作『最後の炎』でしか観たことがなく。
なかなかおもしろいです。
最後のほうで、みんながひとりに自分の着ている衣服を与える。
みんなで黒い水というひとつのものを分かち合う。
そのあたりに込められた意味、解釈は様々にありそうで、そこに思いを馳せます。
震災が主軸のテーマ・・・となると、ん~?となってしまいますが。
表現方法が変わっている個性的な興味深い舞台でした。