LifeとWork 公演情報 LifeとWork」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 実演鑑賞

    「ぺぺぺの会」と「いいへんじ」という2団体による合同公演。1団体3名×2で、6名の俳優による一人芝居。ぺぺぺの会は普段から作・演出を担当する宮澤大和が3作を手掛け、いいへんじは3名それぞれが「作・演出・出演」を担う。結果、俳優それぞれの個性が反映されつつ、同時に団体の個性も反映された企画になったのでは(ただし6作全部観ていないため、想像も含みます)。6名の出演俳優のことを知る、俳優のことを好きになる契機になり得る公演だと感じました。

    ネタバレBOX

    観劇したのはAチームとCチーム。前述のとおり、一人芝居を「作・演出・出演」スタイルで創作したいいへんじと、「作・演出と出演」の二人三脚スタイルで創作したぺぺぺの会で、それぞれの団体の持つ個性が発揮されたと思う。このふたつのスタイルで創作過程や内容に変化が生まれるのは想像しやすい。LifeとWorkというテーマ、そして一人芝居というフォーマットなので、自身の日常と日々の内情を独白するような短編になるが、それぞれアプローチが異なり、その差異が作品の外郭になっていた。そして、LifeとWorkをどう解釈するか? も作品や出演俳優それぞれの根幹に関わってくるため、それらの捉え方も興味深かった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「生きることを考える一人芝居」

     ぺぺぺの会といいへんじによる全6作の一人芝居である。私はCプログラムを鑑賞した。

    ネタバレBOX

    「play myself by myself」は中島梓織が精神的な疾患を抱えながら演劇にアルバイトに精を出す俳優を演じる。舞台奥には映像で中島が演劇の稽古をしている場面が投射され、舞台上にいる本物の中島がそれにダメ出しをしたり、バイトのしすぎで芝居が荒くなっている映像の中島を叱るという構成になっている。映像と現実の掛け合いが面白いことにくわえ、絶妙な間での台詞の応酬は見応えがった。

     つづく「すべての、ひとりである人の」は舞台上の女性(佐藤鈴奈)が夜にカップラーメンを食べようとして、恋人のことや両親、そして生きるとはいかようかとひとりで問い続ける数分間を描いている。彼女の語りに脈絡があるわけではないが静謐でときに空気を張り裂くかのような大声をあげる様子に思わず惹きつけられる。印象的だったのは客席に背中を向け手で反対の肩を抱きしめるときに垣間見えた語り手の孤独な姿であった。

     二作に共通していたのは日々の暮らしのなかで誰しも感じる生きることの不条理と、それでも生きていかなければならないという達観であったように思う。

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