実演鑑賞
満足度★★★
1950年代のフランスの郊外、かつて成功を収めた実業家マルセルの屋敷。大雪が降り積もる中、ロンドンの大学からクリスマス休暇で帰郷して来た長女(一歳ナンギさん)。笑顔で出迎えるのは乳母として彼女を育てた女中の安田美忍(みお)さん。新人女中の原島千佳さんはやる気がなく不貞腐れている。気位が高くきつい物言いのマルセルの妻、和泉美春さん。高校生の次女、與儀千聖(よぎちとせ)さんは精神年齢が低くまだかなりガキっぽい立ち居振る舞い。
妻の母親と妹が居候、車椅子の眞野さよさんと持病持ちでオールドミスの田村祐子さん。
なかなか起きて来ないマルセルの部屋に入る原島千佳さん、血塗れのベッドの上でうつ伏せに横たわり背中にはナイフが突き刺さっている。悲鳴絶叫。皆がその様子を確認すると與儀千聖さんは部屋に外から鍵を掛ける。「警察を呼ぶまで現場をこのまま保存する」と。番犬が全く吠えなかったことから犯人は侵入者ではなく、この中にいる可能性が高い。疑心暗鬼の7人、そして8人目の女もやって来る。
実演鑑賞
満足度★★★★
何か見たことあるなあと調べてみたら、2019年11月のT-PROJECT「8人の女たち」を観てかなり丁寧な「観てきた!」を投稿していたのだった。そこで曰く、
「オールスターキャストで顔を観るだけで客は満足という作品なのだろう。そういう点ではこの舞台は弱い」
今回も全くその通り、謎解きものとしては弱いが演劇としては普通に楽しめた。しかし見どころは各々の女優さんの表と裏の対比にあるので、知らない女優さんだとそこがつながらない。
そういう点で2022年に宝塚OGによる公演が行われているのは納得できる。
どこかで小劇場界の人気女優さん8人を投票で選んで公演してくれないかなあ。
私が選ぶ8人はこの方々…と書こうとしたが色々考えて自粛(笑)