満足度★★★★★
パワーに圧倒された。
“浦粕”という架空の町に生きるひとたち。
正直で、少々、いやとっても下品。 しかし、大変に魅力的。
そして、なんと言っても、みんなパワフル。
今、渋谷で高価なチケット代を取って、紅テントの作品を上演しているけれど、こちらの黒テント作品のが、数段面白い。 それは、生きた人間がいるから。
小さな小屋とは言え、黒テントの役者さんたちの腹に響くすご声量と熱演に、圧倒された。
山本周五郎本人がモデルの蒸気河岸先生を5人の俳優が交代で演じるという面白い趣向。
それぞれが個性を発揮する。
場面に登場しないひとは、壁際の椅子に座るが、台詞に反応し、囃したてたり、声援を送ったりと常に参加する。
哀愁溢れるラスト。
演劇を堪能した。