満足度★★★★
これでいいのだ
結成20年以上のベテランカンパニーですが、女の子らしさが鮮やかな作品でした。ポップで可愛い雰囲気の中に漂う物悲しさがあって良かったです。
毛むくじゃらの着ぐるみを着た人が客席最前列をうろつき、客の一人を捕まえて開演前のアナウンスを読ませ、伊藤千枝さんが『天才バカボン』のテーマ曲を歌いながらソロで踊った後に群舞が続き、ソロ、デュオなど様々な組み合わせで、ユーモラスな動きが楽しいダンスが踊られました。
後半に前半の流れが少し変化を加えながら繰り返され後に、ミラーボール5個と舞台背面に銀色のフリンジ状の幕が降りてきてキラキラ輝く空間となり、アース・ウィンド&ファイヤーの『宇宙のファンタジー』に合わせてノリノリに踊り、アンコールで同じくEWFの『セプテンバー』で観客も立ち上がって一緒に踊る終盤の爽快な展開が楽しかったです。
カーテンコールの最後は再び『天才バカボン』で踊り、「これでいいのだ」というフレーズに強い説得力が感じられました。
小さな木片を集めて作ったアーチ型のオブジェが大きさを変えて3つあり、舞台奥の壁が見えないように組まれた照明だったので、遠近感が強調されて見えて面白かったです。
衣装や美術、振付のチープ感溢れる可愛らしさに対して、音楽は明るい曲調ではない、ちょっと古めかしいものが多かったのが絶妙なバランスで、単に賑やかで楽しいだけはない雰囲気を作り出していて良かったです。
満足度★★★★
きのこらしい公演
今回も楽しませてもらった。会場との相性が良く、作品が生き生きとしている。ダンサーの配置やコンビネーションがよく構成されていて、2階席のほうが作品の良さを見渡すことができる。アンコールのノリと客層が合わないと思う。