ざしきわらしのいる部屋 公演情報 ざしきわらしのいる部屋」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    ほっこりした佳作
    ざしきわらしと住民の交流の物語。
    笑いあり、ダンスあり、ちょっと涙ありの楽しい舞台だった。

    脚本で、両者の交流の条件にちょっとしたストレスがしかけてあって、そのジレンマが絶妙に哀しく美しい。

    ネタバレBOX

    ざしきわらしは淋しい人にしか見えない。ざしきわらしの仕事はその淋しい人を淋しくなくする事。という事は、ざしきわらしは住民を淋しくない人にする事によって、自分は相手から見えなくなってしまうのだ。
    まあここまでだったらそれはそれでいいんだけれども、哀しい事にこの物語ではざしきわらし達自身がまた淋しがりやときてる。だから、物語がハッピーエンドに向かえば向かう程ざしきわらしに感情移入している観客は悲しくなるという構造になっているのだ。

    そういう意味では、住民の転居理由の説明がなかったのは少し残念だった。ざしきわらしによって淋しくなくなった住民たちは、彼らのことをすっぱり忘れてしまうという設定なのかもしれない。まあそれも現代的ではあるけれども、特に第2話の女性などはそういう人としては描かれていなかった気がする。もう少しその辺りの機微が描かれていたら、もっと登場人物たちの配置が生き生きと成立していただろう。

    役者陣はみなさん楽しんで演技しておられて気持ちがよかった。キャパのあるハコではないから、客の反応がどっとくる…という訳にはいかず、それは少し気の毒だったけれども。

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