実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/09/01 (日) 13:00
前作に続いて楽しませてもらった。客席を楽しませようという意欲、力を強く感じる劇団だ。その名の通り、少し体育会系なのだろう。今作は、夢かうつつか、うつつか夢か。妄想とは異なる、寝苦しい真夏の夢(悪夢)を目の前で再現されたような感じだった。
出演者の中で誰の頭の中の夢だったのか、舞台後半で明らかになる。最初の場面から結構、夢としては(悪夢としては)リアリティーを感じさせる。登場する俳優たちは手首や足首を縛られたり、手錠をかけられていたり。そして真っ赤な色で埋め尽くされた部屋に閉じ込められている。扉には鍵がかかっていて出られない。でも、なぜか縛られた縄はどこか緩く、面白いことに指先を縛られた役者もいる。このあたり、夢(悪夢)の世界だなあ、と何だか納得させられる。
その後の展開は、夢とうつつが交互したり、ごちゃ混ぜになったり、とても面白い。笑えるポイントもたくさん配置されている。役者たちの動きもとてもいい。前作でもそうだったが、やっぱり体育会系なのかも。
小劇場「楽園」は入り口に大きな柱が立っていて、おのずと客席は両翼に分断された形になる。見る側からするとこの柱が結構邪魔になるわけだが、柱があっても案外と気にならない。演出の妙なのだろう。
2時間弱。少し長いかなと思ったけど、十分楽しめる。