三矢直生30thアニバーサリーコンサート 公演情報 三矢直生30thアニバーサリーコンサート」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    歌の力に感動
    宝塚歌劇団退団後、一念発起して東京藝術大学を受験して卒業、女優、オペラ歌手としても活躍している三矢直生さんの歌を退団後、生で聴くのは初めてでした。

    直前のオペラ公演「こうもり」に行けなくて、残念に思っていたところ、このコンサートを知り、さっそく予約しました。

    クラシックからミュージカルの主題歌まで、幅広いジャンルの楽曲を歌いこなし、その声量の素晴らしさと歌心に深く感動しました。

    あっというまの1時間半。

    芸能生活30周年と言うことで、構成がコンサートというより彼女の半生のミュージカル仕立てになっていたので、取り上げました。

    ネタバレBOX

    上手な人の歌に感心したことはあるが、「心底歌に励まされた」というのは、美空ひばり以来かもしれない。

    三矢さんは黒木瞳、真矢みき、涼風真世といった女優さんたちとは宝塚同期で、美人豊作の期と言われた昭和56年初舞台組。首席で入団した実力派です。首席生徒の晴れ姿である「春の踊り」の初舞台口上写真がプログラムの表紙に載っていたのも懐かしい。

    幼いころから先生についてクラシックの難しい歌を練習していたという話も初耳だったし、盟友・大浦みずきさんを失った想いを語ったあとのミュージカル「テンダー・グリーン」の心の翼には、場内はシーンと静まり返りました。

    コントラバスでヴァイオリンの「チャルダッシュ」を演奏した佐野央子さんのテクニックの見事さにも驚嘆。

    嬉しかったのは、深紅のドレスからコシノヒロコさんデザインの王子様のような衣装に着替え、宝塚の歌唱法で、宝塚の名曲を披露してくれたこと。

    クラシックのときとはまた別人で、ベルばらのジェローデルがよみがえりました。

    「ノバ・ボサ・ノバ」のシナーマンは、これまでほかの歌手で何度も聴いてきたけれど、これほど息が続き、豊かに歌いこなす人は初めて。

    人を想う優しさにあふれ、東日本大震災についても通り一遍の感想でなく、ご自身の言葉で、「大けがをしてしまった私たちの地球だけれど・・・」と表現されたのも印象的。

    こんな先生に教わる宝塚歌劇団の現役生たちは本当に幸せだと思います。

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