実演鑑賞
満足度★★★★★
名古屋を拠点に活動する優しい劇団。劇団史上初となる1日限りの東京公演(高円寺K'sスタジオ)を親子総出で観劇しました。ものすっごい勢いがある、だけど、勢いだけじゃないのでは?と思っている。この世代でこのタイプの演劇を劇団という形で突き詰めていることがもう貴重ではなかろうか。詩的な台詞は確かに唐&つか戯曲インスパイアであり、敬愛であり、それでいてとってもオリジナル。24歳の身体と声に沁み込んだアングラ演劇の魂はどうみたってグッときてしまう。
誰一人として出し惜しみなき俳優陣の疾走。自ら照射するライトがふと鏡に見える瞬間があって、この人たちは己と闘い続けているのだと思った。光に照らされた瞳燃えてるみたいだった。文字通り自家発電。
山に向かって叫ぶでなし、歌うでなし、やまびこをただ待つでもなし。山そのものに歌わせようとする気概、歌っていいのだ、おくれよとする包容。その一瞬、一日のため山こそ越えずとも東京まで来たのだから、実に相応しい演目ではなかろうか。
24歳の、と書いたのですが、22歳も23歳もいます。名古屋発、平均年齢23歳、自家発電型、カンパ制!
とんでもない勢いがあり、がしかし勢いだけではない若手劇団。それが優しい劇団。