実演鑑賞
満足度★★★★
前回を見逃し、大宮企画は初見だったのですが、大宮二郎さんの作・演出の作品は他で観たことがあり、勝手に信頼を寄せていました。それは3年前に王子小劇場で上演された「イン・ザ・ナイトプール」というコンプソンズの短編企画。メンバーが一本ずつ作・演出を担い、それぞれの作家性と劇団の底力を実感したこの公演が私は大好きなんですけど、そのトリを飾ったのが大宮さんの「東京」という作品でした。作・演出を手がける金子さん不在の中で金子さんの強烈な存在感を忍ばせた劇団の自伝的物語なんですけど、東京と言っておきながら物語の舞台はアラスカに終始するんです。めちゃくちゃなんです。でも、そのめちゃくちゃな中でしか描き出せないものが確かにあって、私は不覚にも泣いてしまった。なので、今回もきっととんでもない映画とパロディの世界を、またはタイトル返上でより想定外な展開を今回も見せてくれるのだろうな、と期待を寄せていましたが見事的中!
反則レベルで個の魅力がピカピカに光る、されども団体競技!って感じの、それぞれの個性を貫き切ったままの一体感がとても良かった。コンプソンズ本公演とは一味違う、大宮二郎ワールド&ワードセンス堪能の75分でした。キャストもまあ、混ぜるな危険レベルに魅力的。江原パジャマさん、榊原美鳳さん、東野良平さんは初回より続投の頼もしさに期待しつつ、そこにオルタナな存在感で魅了する土本橙子さん、モリィさんが加わり、どこをみても面白いこと間違いなしの布陣でした。「ハマり役をハメにいくこと」に対してどこまでも貪欲な演出も痛快でした。モリィさん×土本さんの軽妙なギャル会話劇、誕生日なのにひたすらに可哀想な榊原さん、プロ意識は高いのにブランディングで大失敗してる東野さんの寿司屋、振り向いただけで爆笑をさらう江原さんの電機屋、全員反則!大名行列ネタは、展開も結末もわかっていながらもはやいつでも笑える装置、大発明ではないでしょうか。次回も期待です!
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/04/14 (日) 13:00
当日パンフレットに断り書きがあるように映画のパロディに特化したワケではないコント集。
いくつものコントの途中にショートコント集を二度挟み、最後は長めのもので〆る構成にもさることながら一編のコント終わった後に「……というコントをやりたいんだが」と大宮さんが出演者の一人に相談/提案する部分が附加される前半で使った形式がバックステージ系の変奏のようで斬新。
そしてあれこれパロディを含んだ内容、笑った笑った♪
こういう「あれ、何を観ていたんだっけ?」なものも好きだなぁ。(爆)