未亡人の一年 公演情報 未亡人の一年」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
21-22件 / 22件中
  • 満足度★★★★★

    古傷死ぬほどえぐられました。
    たぶん、誰にでもひとつやふたつ思い出したくない男女の切ない過去があって、それを心の奥の方に仕舞い込みながら、けれど引きずりながら生きているわけで・・・

    それがひょんな瞬間ひょこっと顔を出す時にはどうしようもなく心締め付けられて、その場でしゃがみこんでしまいたくなるほどに苦しいわけですが・・・

    本作品の上演時間である約二時間の間丸々・・・僕の心の奥の方の引き出しを完全に開けっぴろげにされました。

    なんなんでしょうね。
    生きるってつらいっすね。

    とはいえ観れて良かったです。

    ネタバレBOX

    冒頭の『ねぇ、覚えてる?』等々のセリフ・・・軽く聞き流していたのですが、物語が進んだところでふと同じセリフが流れてきたとき、最初に聞いた記憶を呼び起されて重く重く聞こえました。ああいうのを作り手のうまさと言うんでしょうか。そして、シンクロしていく物語、過去と現在が重なった瞬間には泣きそうになりました。というか泣きました。むしろ号泣しました。

    それにしても、結局のところこれはハッピーエンドなんでしょうか、それともバッドエンドなんでしょうか・・・未来に向けて一歩足を踏み出したということで理解していいんでしょうか、それとも救いがないのでしょうか・・・いろんな意味でなんとも心に響きました。週の真ん中に観るにはあまりに重すぎて、今はただ会社のパソコンを使って仕事もせず、作品を思い出しながら感想を書くという時間を過ごしています。ダメでしょうか。

    アカギが先生に語る場面がとても良かったです。
  • 満足度★★

    何か噛み合いの悪さを感じる。
    男女の描き方なのか、キャラクターの個性の出し方なのか、話の構成なのかわからないけど最後まで冷静さと違和感が消えず。115分。

    ネタバレBOX

    男が匂いを嗅ぐのと女性が匂いを嗅ぐのは意味合いが違うと思うわけで。本能的に受け入れる女性とダメ~な男達との間で整合が取れていない気がして。

    失ってからわかる大切なことと”愛”を描くのであればもっと平凡の大切さを丁寧に提示しなければ、深みや重みが出てこないと思う。

    そういう意味では登場人物が極端なキャラクターが多く、その普通さからほど遠い色づけに物語を背負わせるので、感情移入も難しく。

    見せ方では同時進行で見せるシーンでセリフをシンクロさせて意味を変えてみたり、合わせてみたり状況を変えてみたりという工夫が。ただ、この趣向か多すぎるのとあまりにセリフを合わせすぎたりするのでもう少し匙加減を調節した方が効果的だったかも。本来ならネタバレしてからがこの効果を最大限に引き出して勝負すべきなのに肝心のところで決めきれていない感も。

    客席は普段の舞台側に階段席。でも観終わると余計にその意図も疑問。二日目の時点で通路席も埋まるような盛況っぷりなだけに週末に向けてどう客席数を増やすのか、開演後に遅れてきた観客をどう誘導するのかも含め大変そうな予感。あの舞台だったら今からでも客席の場所を変えた方がよさそう。

    その舞台セットはとてもシンプル。でも架空のお話を観に来ているのに箱馬や平台がそのまま見えてるつくりには幻滅。たとえ後半にそのままである必要性があるというにしても稽古じゃないのだから観客に見せるという姿勢を見せてほしかった。

    開演前の客席誘導にも疑問符。トイレから観客が戻ってくる前に通路を埋めて席を作って客が戻りにくくなったりと誘導が誘導の意味をなしていない。週末に向けて要工夫。

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