実演鑑賞
満足度★★★★
経営不振からローカルアイドルの免許取得動画をアップすることを考えた教習所、その合宿に参加した一般人は4年前に芸能界から去った後、動向が不明だった元アイドルで……な物語。
元アイドルとローカルアイドルはもちろん、経費節減から若手のみにしたために何らかのオタクだけ残ったという指導員たち、と個性的な人物たちが織り成すドラマが次第に元アイドルとその熱狂的ファンだった指導員の二人に収束されてゆくツクリが巧みでアイドル人生を終えて個人として再出発することを坂道発進に喩えて「マニュアルだとエンストすることもある」という台詞でタイトルの意味も明かす終盤の会話が白眉。(別の「坂道ネタ」も序盤であったし(笑))
そうやって元アイドルの人間的魅力をクローズアップして〆る作劇、シビれたなぁ。
実演鑑賞
満足度★★★★
劇団名からは想像できないストレートな作品。
だが、理解はできるが共感できず。所詮アイドルは偶像に過ぎないという冷めた人間なので…怒られそう。
とは言え、藤真さん、平安さん、荒井さん見たくて行ったというこの自己矛盾。
那須塩原とか宇都宮とか、元県民なので何となく嬉し。
ひぐるま、ゆもとが中心なのは当然として、アイドルと一般人どちらの感覚も持ち合わせている感じの那須娘がいてこその話かな。
2人の演技、良かったなと。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/04/12 (金) 19:30
劇団名に反して真当な会話劇。女優主体の作品だが、アイドルとアイドル・ヲタクそれぞれの葛藤を描いた秀作。(前説3分)82分。
那須にある寂れつつある合宿型自動車教習所はリストラで若手女性教官だけが残るが、校長も含めたみんながアイドル・ヲタク。そこでご当地アイドル・那須娘のメンバーに免許を取ってもらうことで話題作り、回復しようとするが…、の物語。ありそうだけど実際にはないだろうという設定だが、元カリスマ・アイドルが免許を取りに来る展開が秀逸。登場人物それぞれの役割や葛藤が巧みに描かれ、興味深く展開される。役者陣も皆好演。元アイドルを演じた藤真が神がかり的な演技に向いているのは知っていたが、その葛藤と交差する葛藤を見せる上岡の演技も凄く、狭い会場ということもあって、2人のシーンにはゾクゾクした。route.©️の平安の軽さも心地好い。笑えるシーンも多いのだけれど、なぜか笑いが起きないのは何故。