赤色エレジー 公演情報 赤色エレジー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★

    時間不足?
    脚本、時間なかったのかなぁ。。

  • 満足度★★★

    反転しながら反復
    昭和時代の男女2人の生活を様々な手法を用いて幻想的に描いた作品でした。原作の漫画および、あがた森魚さんの曲も見聞きしたことがないので、どの程度舞台化に際して変わったのかは分かりませんが、どんどん世界が引っくり返って行くような展開が楽しかったです。

    基本的には一郎を演じる寺十吾さんと幸子を演じる緒川たまきさんの2人芝居で、そこに石丸だいこさんが演じる幸子の分身的な存在が時折現れたり、あがた森魚さんがギターを抱えて歌いながら舞台に現れる構成でした。2人が言い合いになるシーンが何度もあり、片側の言い分が正しく見えていたのが、同じやりとりが再度繰り返されるときには小道具の処理によって正誤が逆転する演出が面白かったです。

    膨大でしかも繰り返しが多くてややこしい台詞を相手に2人とも奮闘していたとは思いますが、寺十さんのミスが目立ったのが残念でした。キャラクターとしてはうだつが上がらない男の感じが良く出ていて良かったです。緒川さんは様々な声色を使い分け、可愛らしさの中にうっすら狂気を感じさせて魅力的でした。最近エキセントリックな役が続いているので異なるタイプの役も見てみたいです。

    あがたさんの歌は味があってとても良かったのですが、舞台の進行にあまり絡んでいなくて唐突に感じました。チラシには書いていなかったのですが、5人編成のタンゴバンドも演奏し、迫力があってよかったです。前半はあまり出番がないのに舞台上に座っているのは観客としても演奏者としてもメリットが無い様に思いました。

    しりとりになって延々と繋がる台詞や、手品みたいな瞬時の転換、映像に写し出されるシルエットと同期して動く役者など、天野天街さんならではの手法が沢山使われていましたが、それが物語から浮いていてまとまりがなく、間延びした印象になっていたのが残念でした。終演後に緒川さんと少し話したのですが、稽古時間が少なくて独特なメソッドを体得するのに苦労したとのことでした。もっと時間をかけて作れば手法や形式と内容が合致した統一感のある作品になったと思います。

  • 満足度★★

    天野天街&あがた森魚のコラボに期待したのに…
    確かに天野天街風味であったし、あがたさんの生歌も聴けた。
    だけど…

    ネタバレBOX

    少年王者舘も、あがた森魚さんの音楽も好きだ。
    だから、とても期待して劇場に出かけた。

    しかし、内容はと言えば…。

    暇で時間がある、だから不安になる。そして幻想。
    男女の考えや想いの違い。
    若さ故の、そんな男女の気持ちのすれ違いを描いていたと思う。
    裏と表、外と中、そんな舞台の中で。

    繰り返しがしつこいのだが、それが快感にまで行かない。面白さにも達しない。
    少年王者舘のような緻密さやスピード感がまったくないからだ。
    ただ、「しつこい」って感じるだけだ。

    台詞のテンポなのだろうか。
    2人の役者の相性がよくないのか、噛み合わせがよくないのか、とにかく、早口で台詞を話していても、スピード感がない。
    緊張感も。

    繰り返しと時間軸の前後、さらに空間の移動の連続で、天野版の『赤色エレジー』が浮かび上がってくるはずだったのではないだろうか。

    セットのカラクリや映像に語らせ、ダンスや登場人物がダブってくる、登場人物の神出鬼没さ、言葉遊び、という演出方法は、少年王者舘と同じなのだが、それのキレ味が悪い。
    こういう言い方は大変失礼なのかもしれないが、まるで自らの演出の劣化コピーを観ているようだ。
    セットも貧弱。特に前半、「裏面」のときには、残念すぎるビジュアル。
    『赤色エレジー』のために、もっとどんどんとアイデアや企みを注ぎ込んでほしかったと思う。

    歌はいいのに。
    しかし、その歌も前半にはあまりなく、ラストでは、2曲か3曲続けて歌い、幸子と一郎は踊るだけって、いくらなんでも酷すぎはしないだろうか。しかもダンスはあまりうまくない。同じことを少年王者舘でやったとしたら、前半の物語の高まりを受けてのダンスなので、そのへの気持ち良さがあったように思う。

    幸子を演じた緒川たまきさんは、けなげさが出ていたし、声のトーンが、少年王者舘調で、なかなか好演だったと思うが、それを受ける一郎との交流を感じないのだ。相性なのか何なのかはわからないが、観ていていらついてしまう。
    まったくすっきりとしない。
    石丸だいこさんは、特にダンスのキレは抜群。他の2人との差が出すぎてしまった。
    そして、あがた森魚さんの歌声は素晴らしい。
    マイクを通しているのに、本当に「生」なのだ。声が気持ちいい。

    いっそのこと、あがたさんを中心に据え、音楽劇としたほうがよかったのではないだろうか。あがたさんが出ているから、かろうじて『赤色エレジー』だったのではないか、と思うからである。

    いい素材がこれだけあって、素晴らしい演出家がいるというのに、なんでこうなったのか不思議でたまらない。
    いつか少年王者舘でリベンジをしてほしいと思う。綿密なやつで。
    そして、歌はもちろんあがたさんで。
  • 満足度★★

    幻想の昭和
    濃密、かつシニカル。それが単なる郷愁でない、詩的な「昭和」を幻出させている。
    あの時代にサブカルチャーの洗礼を受けた私のような世代には、
    「…昨日もそう思った」
    という決めゼリフにクラッとくる。でも単なる懐古芝居じゃない。
    というかこれは全然懐古ではない。
    じゃあなんなのかと言われると困るようなものだけれど。

  • 満足度★★

    初日、開場15分押し、開演10分押し。
    舞台稽古が押したと思われる。
    はっきり言って企画倒れ。
    数個の優れていないアイデアと言葉遊びで1時間45分は持たない。
    あがた森魚も、生演奏も、天野作品に合わず。
    緒川たまき大健闘。寺十吾も健闘。だが空し。
    まだ舞台転換等に手間取っている状態だから、行くなら楽日に近い方が良いと思う。

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