満足度★★★★
うらやましすぎる“多摩美版・半神”
野田秀樹氏が教授を務める(2008年から)
うらやましすぎる多摩美の映像演劇学科。
(昔の二部。1999年から二部を改め造形表現学部開講。
だからわからなかったんだ…私も過去グラフィック系美大生)
舞台版「半神」
萩尾望都原作の「半神」とレイ・ブラッドベリ/萩尾望都「霧笛」
の2つの原作から物語が紡がれている作品。
野田秀樹研究室 2011年度公演 「半神」
演出 佐藤悠玄氏(3年生)バージョンは、
客席まで使って広がりを見せる演出。
過去の夢の遊民社、NODA・MAP版上演ではなかった
個性的な舞台美術(あの加藤ちかさんのプラン)
想像していなかったので驚きました。
若さあふれ、荒削りな部分もあるけれど、丁寧さが感じられ、
なかなか面白く仕上がっていて見応えあり!でした。
キャストはNODA・MAPに出演し鍛え上げられた
若手の在校生、客演(卒業生、フリー)と
WSで選ばれた役者で構成され、
在校生時からNODA・MAPに出演しているのね…。
スタッフは更にベテランから在校生。
なんと恵まれた環境なのかしら…ちょっと嫉妬
あの名場面…過去に観た夢の遊民社、NODA・MAP版を
思い出しながら…ラストに向けて泣きそうになったりして。
入場時にいただいたA4版のパンフレットも内容が濃くて
ただでいただいちゃっていいのかしら?とビックリ。
デザインはもちろんさすが美大なつくり。
終演後2Fのロビーでアンケートを書いていたら、
野田さんが満面の笑みを浮かべて客人と談笑していらした。
自慢の生徒さんなんだな、きっと。
満足度★★★★
若いエネルギーが弾けてキラキラしてました〜。
海辺をイメージした舞台美術も衣装もすばらしく(NODA MAPの『半神』とは全然違いました)さすが美大生といったチープだけれど色使いがきれいで手の込んだものでした(美術:加藤ちか)。彼らの舞台への情熱をたっぷり感じました。
最初から最後まで若さ溢れるスピーディな演出は思いの外よかったです。ホントにおもしろかったです〜。ヒリヒリする孤独さが心に響いてくるまではまだまだですが、お稽古不足を感じるようなつまらなさはなかったです。
満足度★★★★
荒い部分は多かったが
場面場面のつなぎ等荒い部分も多かったが、
なかなか面白かった。
出演者には、NODA MAPにアンサンブルとして出てた人も結構いて、
これでパンフ付きで1000円は安いと思う。★+1
土曜日の夜の回の感じだと、当日券でも入れそう
満足度★★★
エネルギッシュ
大学の授業の一環として行われた公演で、若いエネルギーの溢れる舞台でした。
神話の引用や野田さんらしい凝った言葉遊びを交えてシャム双生児の姉妹の葛藤が描かれ、笑いを狙った箇所には少々時代を感じるところがあるものの、とても面白い物語でした。
夢の遊眠社やNODA・MAPでの上演を観たことがないので、劇中劇の構造が元から脚本にあるのか演出上のアイディアなのか分かりませんが、学生の公演であることにとてもマッチしていて効果的でした。
演技に関しては客演の人たちは良かったのですが、学生の人たちは台詞が聞き取りにくかったり、表面的な役作りに見えるところがあり、まだまだこれからだと思いました。
最前列で観たのでそう感じたのかもしれませんが、全体的に声の音量をもう一段階落とした方が聞き取り易く、また叫ぶ場面が引き立つと思いました。
スタッフワークがしっかりしていて見応えがありました。
作品のキーワードの1つ「編む」をモチーフにした舞台美術が別のキーワード「海」を連想させる海草に見えて面白かったです。机や浴槽として使われるオブジェも良かったです。
LEDの照明器具を多く使った照明プランがシャープで多彩な色彩を演出していて美しかったです。
音響は音楽・効果音のセレクトも、音を入れるタイミングもあまり上手く行っていない感じがして残念でした。
パンフレットが充実した内容・エディトリアルデザインで、さすが美術大学だと思いました。