『ぱんだのなきぼくろ』 公演情報 『ぱんだのなきぼくろ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    佐藤美輝さんは元アイドルと睨んだが違うようだ。ルックスが内田理央っぽく派手で目立つ。
    さんなぎさんはお腹を出す衣装で異常に細い。この人モテるだろうな、という感じ。親近感と清潔感。整っているのに顔の印象がハッキリしないのも不思議。何か男が惹かれるものを全て持っている。

    女性お笑いコンビ、『ハンテン』が解散するまでの数年間をダイジェストで。肝心のネタがイマイチ。台本を読み合わせているだけのように聞こえてつまらない。人を笑わせるということは本当に難しい。さんなぎさんはツッコミ向きじゃないんだろう。小山ごろーさんの方が良かったかも。とにかく観客を笑わせてくれないことにはこの世界に嵌まらない。

    事務所のマネージャー役・小山ごろーさんは久本雅美系で何をしても受ける。凄腕。
    元芸人の構成作家役・小鳥遊空(たかなしくう)氏はポイズンガールバンドの阿部っぽい。

    上京してダンススクールで一緒になった二人。元ヤンのさんなぎさんと人見知りで孤独な佐藤美輝さん。デジャヴに拘る佐藤さんはさんなぎさんとお笑いコンビを組むことに。芸能事務所にスカウトされるも、ピンで天然キャラの佐藤さんだけがブレイク。暇なさんなぎさんは構成作家の仕事を手伝うように。佐藤さんはさんなぎさんが大好きで一緒に仕事をやりたいのだが、そうは行かない。

    ネタバレBOX

    ラストのネタ、『将来の夢』がよく出来ている。遣り取りに浮遊感があり、何処までも連想力が飛び散って果ては宇宙空間まで。このまま終わりで良かったような。

    ファミレスで繰り返されるのは解散を告げるシーン。ここで全く思い入れなどない筈のさんなぎさんが予想外のダメージを喰らうべきだった。「何でこんな痛みを感じているんだろう、私?」、そこに観客もいろんなものを重ね合わせる。「Now and Then」のような気分になる。

    ビートルズの最後の新曲、「Now and Then」。
    1994年、ヨーコ・オノからポール・マッカートニーに手渡された「For Paul」と書かれた4曲入りのカセットテープ。(諸説ある)。
    ジョン・レノンからポール・マッカートニーへのラブソングのようだ。

    時々、君を恋しく思う
    ああ、時々でいい
    僕の傍に居て欲しい
    いつでも僕のもとに戻って来て

    ※ジョン・レノンのデモテープにあったBメロをバッサリカット。タイトに刈り込んだマッカートニー・マジック。レノンのデモに魔法の粉を振り掛けている。シンプルに削り込んだ方が何度でも聴き直す為、名曲になるのだろう。ジョージ・ハリスンの間奏がまた良い。(※どうもポールがジョージ風に弾いたらしい)。
    生前、ジョン・レノンがポール・マッカートニーに最後に告げた言葉は“Think about me every now and then, old friend”という。「古き友よ、時々は僕を思い出して」。
    その言葉に思い入れのあるマッカートニー(81歳!)がラストの曲としてどうしてもこれを仕上げたかったんだろう。
    2023年にビートルズとストーンズの新曲、しかも名曲を聴けるとは思わなかった!

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