満足度★★★
宇宙の光
宇宙をテーマにした60分間のソロダンス作品で、身体の隅々までコントロールされた精度の高い動きが美しかったです。
ほとんどのシーンは暗い中、インダストリアル系やドローン系の音楽で静かに踊るので少々単調に感じましたが中盤にバッハの曲で踊るシーンは照明が明るくなり、テクニカルでエモーショナルな繊細なダンスが繰り広げられ、見応えがありました。終盤はプログラミングされたLEDを身に纏って踊り、呼吸するように明滅するLEDがゆっくりと消えて身体のシルエットが見えなくなる瞬間が綺麗でした。またストロボ的に細かく点滅し、平山さんの滑らかな動きが微分化されてカクカクした動きに見える効果も楽しかったです。
舞台背後には逢坂卓郎さんによる、宇宙放射線に反応して点滅するLEDのスクリーンが設置され、自然界のランダムなリズムの光が星空のようで美しかったです。ゆっくりと照らす範囲を変化させていく照明も良かったです。
作品に対して会場が大き過ぎて表現が届ききってない印象を受けました。パブリックシアターより隣のシアタートラムでもっと近い距離で身体のエネルギーを感じながら観たかったです。