満足度★★
色々と勿体ない…
『罪と罰』を100分弱に凝縮した作品でしたが、『罪と罰』を演劇化した必然性が感じられず、惹かれるところがあまりありませんでした。
初日だったせいもあるとは思いますが、役者間あるいは音楽や照明との間やタイミングが悪く、決めの部分が決まらず、緊張感がないままダラダラ進んでいるように感じました。
せっかくミュージシャンやダンサーも参加しているのにあまり活かされていなかったのが勿体なく思いました。振付にコンテンポラリーダンスの原田みのるさんの名前がクレジットされていて期待していたのですが、役者に対しての振付はおそらくなくて、原田さん自身の動きも躍動感を見せる場面がほとんどなくて、残念でした。
ミュージシャンとダンサーの見せ場がない演出になってしまった代わりにか、本編の前に余興と称したプレパフォーマンスがあったのが逆に痛々しかったです。
演出した中嶋しゅうさんも少し出演していて、ベテランの演技を見せてくれていましたが、他の役者はいまいち感情が伝わって来ませんでした。実力がありそうに感じられる瞬間もあっただけに残念です。