満足度★★★★★
結構ビター
この劇団には、丁寧に練られた物語で何となく「いい話」に終着するような印象を持っていたのだが、本作は結構ビターだ。さまざまな状況から苦しい立場に追い込まれながら明るさを失わない人々の群像劇だが、ある種のハッピーエンドかと思わせておいて、芝居の中で流されていた伏線がエンディングに炸裂する。そこが実にビター(^_^;)。役者陣は皆達者で、脚本の持つ細かさを巧く表現できている。と同時に、小さい劇場でやっている劇団にとっては、トラムの広さは難点になりかねないのだが、勢いのある演技で広さを巧く使っている。特に、鯉和鮎美の元気さは特筆もの。FUKAIPRODUCE羽衣で観たときにはパフォーマンス系だったので、ストレートプレイではどうか、というのが実は最大の興味だったのだけれども、予想をはるかに越えた安定した演技だった。というわけで、相当に満足した2時間弱だった。
満足度★★★★
平成の人情噺
昔懐かしい日本家屋を再現した装置の醸し出す雰囲気やオープニングアクト的な「昭和編」の余韻も加わり、現代が舞台ながらそこここに昭和の薫りが漂って、「平成の人情噺」な印象。
また、屋内だが開放感のある装置も前週のミナモザと対照的で、そういう意味でも面白い。
満足度★★★
初見楽しめました
ストーリーも流れており、それぞれのキャラも立っていて作品は楽しめました。どうして今『地上げ』の頃の話を再演するのかがちょっと掴めなかったです。
満足度★★★★
開演前に
プロローグ的に始まる舞台。三谷さんが前説でもするのかと思ってたら結構大事なシーンですね。(見逃すと勿体無い)
寂れてゆく商店街。そこに住む人々は優しくそして寂しい。地上げ屋さえ何処か憎めない。終わりに向かうストーリーは切ない。
満足度★★★★
心温まる人情喜劇
文月堂は2回目の観劇。この作品が旗揚げ公演だったのですね。あまりにも完成度が高く驚きます。
ストーリーがよくできていて、永井愛さんの作風を思わせ、出演俳優さんも全員適役のぜいたくな公演。日程調整して急遽観にいった甲斐がありました。
役者さんが素晴らしかった
脚本も役者さんたちもとても良かった。でもたまにある「死んだ間」(物を黙々と片付けたり。変な時間。)が気になってしまった。音楽のこだわりがよかった。着メロが何だかわかって笑ってしまいました。照明は、夏と冬・昼と夕方と夜などの違いがもっと出せればよかったのに。
満足度★★★
みた
昔ながらの人情喜劇。
キャラが立っていて、役者の皆さんもいいのだけれど、語り口(演出というのか)の間の悪さを感じた。ドタバタの起こるタイミングなどがなにかうまくなく、沸点に至る前にしぼんでしまうようなもったいなさがあった。再演ならば、そのあたりをもっとうまく見せて欲しかった。
役者の中では特に、羽衣の鯉和さんが目を引いた。いつも妙ージカルだったので、こうしたストレートプレイで観るのは新鮮で、かつ物語を牽引する力のある人だった。