TOBARI 公演情報 TOBARI」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    宇宙と人間
    白砂の中央に黒い楕円盤が置かれたシンプルな舞台の上で8人の舞踏手が静かに舞う、とても美しい作品でした。別に退屈しているわけではないのにまどろんでしまうという、神秘的な雰囲気が心地良かったです。

    具体的な物語はないのですが、ゆるやかに反復される動きから、宇宙の広がりや、その中に孤独に存在する個人をイメージさせるスケールの大きさを感じました。

    「舞踏」と聞いて思い浮かべる、半裸に白塗りで歪んだ表情でゆっくり、または痙攣するように動くといった要素がたくさんあるのですが、美術や衣装のビジュアル要素も動きも非常に洗練されているので忌々しさはなく、崇高さを感じさせました。

    山海塾は毎回オブジェ的な美術が綺麗で印象に残るのですが、今回も背後の壁と、床上の楕円盤に夜空の星のような細かい照明が仕込まれていて、宇宙空間で踊っているような浮遊感がありました。

    弦楽器とパーカッションを主体にした音楽も美しかったのですが、クライマックスのときは身体表現だけで十分に伝わってくるものがあったので、音楽があおり過ぎているように感じました。

このページのQRコードです。

拡大