バジオの人形開拓史 公演情報 バジオの人形開拓史」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    役者総出で大熱演!
    会場の「西荻ギャラリーがらん」とは文字通りギャラリーである。しかも西荻という町にふさわしい、小さくてちょっとおしゃれなギャラリーである。
    過去に使われた人形たちの展示もある。

    「バジリコFバジオはなぜ人形+人間の劇団になったのか?」というテーマで、バジリコFバジオの虚構的バジリコFバジオ史を、わずか4人(総出演!)の役者(&人形たち)がフル稼働で見せてくれる。

    ネタバレBOX

    物語は、2004年。
    バジリコFバジオの稽古場で、劇団員たちは、武田(武田諭さん)の弟(武田諭さんの2役)が入院したということを聞く。手術をすれば治るということなのだが、本人が手術を拒んでいる。
    なぜならば、小5の精神しか持っていない医者(三枝貴志さん)の手術が怖いからである。なんてったって、手術させてくれないのならば、床に転がって駄々をこねてお尻まで出してしまうし、手術中はカールを食べながらじゃないとできなかったりするのだ。
    そこで、劇団で彼を励まそうということになり、木下(木下実香さん)の提案で、人形を使ったオズの魔法使いを演じることになる。主人公ドロシーはもちろん木下である。
    しかし、武田は、黒子をやっていた新人・井黒(井黒英明さん)のせいによるお寒い笑いで大やけどを負い、出演できなくなってしまった。
    困った劇団は、励ます相手である武田の弟に武田の代役として出演を依頼するのだった。
    そんなストーリー。

    もちろん、なんだかヘンテコなエピソードを盛り込んだり、懐かしの人形たちが大勢出てきたりが、とてもいいテンポで繰り広げられる。
    バジリコFバジオ自体の話なので、自分自身を演じながら、さらに別の役までも演じたり、人形を操作したりする。
    それをわずか4人で行ってしまうのだ。
    それぞれのキャラ立ちもいいしね。
    これは凄い。大熱演!

    会場はとても小さい。10数人で一杯になってしまいそうな劇場。
    観客の顔が(たぶん)1人ひとりはっきり見えているだろうから、やりずらい環境だったかもしれない。

    舞台装置などはシンプル。音響(音楽)は、舞台横の棚の上に置いたipodを直接スピーカーにつないだものだけ。
    それで十分に観客のイメージを刺激してくれる。
    音楽の必要なシーンとなれば、そこで中心となる役者が直接ipodを操作して流すし、音楽を終えるときも同様にipodのスイッチを切るのだ。
    そこに間延びみたいなものはない。
    なんかそこまでが「演出」の中なのだ。

    あっという間の60分。
    そして、面白い!

    楽しいなあバジリコFバジオ。

    当日は、カードとスーパーボールのお土産付きだった。
    劇中で観客がスーパーボールを弾ませることができるシーンなんかがあったらもっとよかったかも。
    「観客のみんな〜、ドロシーお姉さんをスーパーボールで助けて〜」みたいな(笑)。

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