「Rose+」のみ。
両方観たかったんだ。両方観たかったんだけど。
既に事が起きた後。外の世界はもう手に負えない事になってるらしい。そんな状況の、日本人達。今の日本で自分が日本人だと意識する事は日常においてはほとんどないでしょう。何かスポーツが好きで日本チームや日本人選手を応援する時くらいですか。その時くらいは日本以外を外国と思って、時には敵だと思うのです。戦って初めて、戦いになって初めてそういう事を意識します。勝つにはどうしたらいいのか、何故負けたのか。それは戦争になったら「どうしたら生き延びられるか」になる。勝たなくても生きていられるから意識しなくなって、それが今の日本なのかな。
山田さんが随分と可愛い役でした。上手かったとかそういうのは良く分かりません。ただ、可愛かったんです。
満足度★★★
Rose+観劇
悪くないとは思うのだが、植物センター内だけで物語が進んでいくので、どうも劇中設定にある空爆を受けて壊滅した東京の雰囲気が伝わってこない。やっぱりもう1本の「COVER」を観ないとだめということか。
しかし、2本交互公演なのに、3日間だけでは短すぎる。
満足度★★★★
日本の演劇人の意地、確かに感じさせてもらいました
両公演観劇。役者さん達の佇まいが、劇場のザ・スズナリの渋さと温かさと相まって、とても良かったです。脚本の強さは「Rose+」の方が少し上かなあと思いましたが、両公演とも芝居の面白さを伝えようと言うスピリッツを、大いに感じられて素晴らしかったです。
満足度★★★
みてきました!
Rose+ → COVER で見てきました。どちらも面白かったけど、話よりもキャラ設定が好きでした。
Rose+ はラストが「チハル」で終わらなかったのが不思議。チハルが主人公ではなかったのかな??
COVER は「マリコ」さんが色っぽくて照れてしまいました
満足度★★★★
明日、二本観るなら、
できれば「Cover」を先にした方がよいかと。
なぜかといえば「Cover」のほうが「短編」だから。
70分程度の小品であることはもちろんだが、端的な脚本、明快で軽妙な演出、日常性の高い(とてもオシャレな)装置、などまさに短編小説的なつくりの作品なので。
「サイン」や「knob」、「キリエ」「黎明」などの作品と方向性を一にしたreset-N作品の大きなテーマである「断絶(伝わらない関係)」を描いている作品だが、「個」対「個」、「個」対「他」よりも大きな関係性に物語を広げていくことなくまとめられている。傾向の似た作品としては「Valencia」ぐらいだろうか?
わたしが観劇したのは、初演のみ(再演時には東京を離れていたので)であるが、役者がまったく変わっても、当時感じた印象とあまり大きな違いを感じることなく観ることが出来た。
いっぽうで「Rose」は「Visions of Tokyo」にはじまり「繭」、「青」などの作品につながる、「個」の関係を「社会」のあり方に広げていくメッセージ性の強い作品群のひとつ。
すごくかっこいい、大好きな作品で、すごくお奨め。
哀切に満ちた「絶望を経て、届かぬことを半ば知りながらも、断絶を越えて、なお届けたい強い想い」を舞台上に現出させる役者陣の「物語るチカラ」に圧倒される重厚な中編である。
この作品も一人を除いてキャストが全員入れかわっているが、その効果によって大きな印象の変化があった。
だから、今回の再演は、初演を観ていない人はもちろん観た人にもとてもお奨めなのです。
初演で鶴牧万里と長谷川有希子が演じた男女は原田、田中の両名により演じられた。
reset-N得意の「胸に響く台詞を紡ぎ出すすごい装置」と化した初演のふたりに比して、今回の二人が演じた男女は若干不器用に演じられたが、それ故か、より「現実感のあるキャラクター」として造形されていたように感じる。
その結果どこかファンタジックでヒロイックで硬質なドラマに(正直、初演の時には鶴牧さんのあまりのかっこよさに不覚にも泣いてしまったのだが、それでも)「血の通ったやわらかさ・しなやかさ」が加わったように思うし、それを受けての久保田演じる男の台詞や立ち振る舞いに現れる情感もまた、より深く明確に表現されていたと思う。
また、綾田、山田、および柿喰う客からの客演である玉置玲央の三人(初演では原田紀行、生田和余 、平原哲)が生みだす若い3人の温かみ、心地よさも特筆すべきである。
脚本家に思わず「出番が少なくてもったいない」ので「原稿を追加」させた玉置玲央の白眉とも言うべき演技は言うまでもないが、綾田と山田の二人が作り出した「男女のあらたな関係」こそ、物語に与えた影響は大きいのではないだろうか。
個人的には「(これもreset-Nではおなじみの)共依存にも似た庇護・保護」の関係を感じさせた初演の原田、生田のふたりとは大きく異なる「どこか同じ欠落を持つ仲間」としてのふたり、という印象だろうか。追加された玉置のシーンともあいまって物語の「絶望とその先の希望」がはっきりと見えたように感じた。
全体に初演と比して「ぬくもりとやわらかさ」を感じさせた今回の「Rose+」。
それはフランス留学から帰国後(多大な代償を払いつつも)「曖昧さ、眠り、そして悔恨、しかしながら」「眠るために目醒める」という内相的な2作品と「視野」という実験作品を経て、「青」を生み出した、夏井さん自身の変化なのかもしれない。
いずれにしてもあと一日、13:00「Cover」16:00「Rose+」19:00「Cover」。
価格破壊の1演目2000円である。
観て損はない、絶対。
満足度★★★★★
美しい
COVER→Rose+の順番で観劇。
舞台も照明も音楽も役者さんも全てが素敵で・・・!
今まで観てないのを後悔しました。
どちらも重いお話なのに、それを淡々と時に軽く時に熱く演じる役者さんたちに釘付けでした。
「とにかく面白い芝居を安く見せよう、全てはそのあとだ」→破格の価格で面白いお芝居をみせて頂きました。今後も観たいです。
満足度★★★★
Rose+
空爆を受け敗戦した「平行世界」のイマの日本での会話劇。
戦争そのものではなく、戦争の背後で蠢くものや戦争によってもたらされるものが静かな会話の中から鮮烈に浮かび上がるのが印象的。
また、途中での時間の経過を大胆に省略して見せたのも◎。