ラジオのちから 公演情報 ラジオのちから」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.5
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  • 満足度

    ラジオのちからの怖さ
    物語はマスメディアの傲慢さと無神経さが感じられて後味が悪い。人の悪意を汲み取ることができない人間の「心」を弄んだラジオ局の人間の行為は、彼女の「肉体」を弄んだ社長さんとまったく同罪である。生BGMと芝居というぜいたくな企画に、こんな薄っぺらな物語とは情けない。

  • 満足度★★★★

    少女の生きざま
    2部構成。第1部(ライブ)は、石川よしひろのライブ。 第2部(芝居)は、石川よしひろがレギュラーを努めた ラジオの名番組「オールナイトニッポン」制作当時の実話を元にした芝居。どちらかというと「ふくふくや」が好きなことと、観劇マニアのワタクシは芝居のほうに興味があったので、今回の感想も芝居を主軸に書きます。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    石川が担当のラジオ番組は視聴率が上がらない。どうにか視聴率を上げようと画策するプロデューサー神埼はとある一通の手紙に着目する。それは番組を聴いていたリスナーからのものだった。石川を「アニキ」と慕うリスナー亜子。

    亜子は理由あって母子養護施設で育つ。中学卒業後、お饅頭の工場で働くも、そこの社長に騙されて不倫の関係に陥る。しかし、亜子は頭が弱いことから、自分が騙されていることに気づかないのだった。これを番組で取り入れたら必ず視聴率が伸びると踏んだ神崎は、なかば強引にこれを番組の企画として組み込んでしまう。

    石川は個人のプライバシーだからと反対するも、個人の声なんか届かないのが企業と言うものだ。かくして石川は亜子の身の上相談をラジオで放送し、ヒットを飛ばす。しかし、視聴率が上がればあがるほど、番組は公に知られることとなり、そんな番組の噂は工場の従業員と社長の奥さんにも、バレてしまう。亜子は奥さんに殴られ退職させられてしまうも施設で育った身の上と中卒という条件から、何処も亜子を働かせてくれるところはなかった。

    一方で視聴率が鰻登りに伸びて昇格した石川の元に、母子寮に戻った亜子から手紙が届けられる。「私はいらない人間なのかもしれません。一人は怖いです。」石川をアニキと慕いながらも孤独が怖いと言う依存型の手紙だった。

    そんな亜子に対して石川は番組で「君は一人ではありません。これからも会うことはありませんが僕と繋がっています。皆とも繋がっています。ずっと友達です。強くなってください。自分に優しくしてあげてください。」

    ・・・「友達・・・、あたしの?!」亜子はこのメッセージを聞いて明日の希望を持つのだった。

    その後の亜子は夜間高校に通い、パチンコ屋で働きながら毎日を楽しく暮らしていると言う。「アニキのラジオは私の宝物です」という手紙と一緒に届けられた近況報告。


    亜子こと荻野みかん(JFCT)の演技が絶妙!落涙を誘うシーンがあり、うるうるする。ああ、やっぱ芝居はいいわー。
    思うにライブと芝居を構成で仕切らないで芝居の合間に歌うほうが良い様な気がする。基本的に「劇」小劇場は芝居好きな人が集るから序盤、ライブで始ると休憩に帰っちゃう観客がいた。苦笑。
    芝居でこれだけ魅せたなら、最初から芝居を軸に音楽劇としたほうが良いと思うのだが・・。

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