F.+2(エフ プラス ツー) 公演情報 F.+2(エフ プラス ツー)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    みた

    戯曲を先に読んでいた身としては、どうしても感触が違う部分が多かった。
    照明や音楽はイメージになかったもので、タップはイメージを超え、終盤の長い長い科白は、活字で読むよりくどく感じた。
    舞台化されたものを見たかったので、こうして目の当たりにできたことは嬉しいけれど、もっとチケット代が安ければとも思った。
    うつろう照明が切なくて、良かった。

  • 満足度

    不愉快さだけが残った
    主役の加藤虎ノ介は、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」の落語家・四草役を演じ、女性ファンからは「四(ヨン)様」と呼ばれるほどの人気を得た。
    この四草という役、嘘つきでがめつく、屈折した性格で悪い先輩だった。この芝居でも加藤の役は四草以上にひどい嘘つきの先輩で、大学でも映像学科、オートバイが趣味など、加藤の経歴に重なる部分はある。
    だが、これまでの観劇人生の中でも味わったことのないほど、非常に不愉快な芝居で、生理的に自分には合わず、途中退出したくなった。
    加藤がもともとは舞台中心の俳優だったというので期待して観に行ったのだが、この作品はひどい。もっとよい企画はなかったのか。

    ネタバレBOX

    大学時代、映画の脚本を書いていた粕谷(加藤虎ノ介)は卒業後、教師になったが「合わない」とやめてしまい、ゼミの後輩で渡米の夢に向かって頑張っている中山(RON×Ⅱ)と、ガソリンスタンドでアルバイトしている。
    粕谷は毒気の塊のような男で「お前、オレのこと嫌いだろ」というコピーだが、中山でなくても粕谷を嫌わない人間などいるだろうか。
    粕谷は悶々とした気持ちを同棲相手のアヤコにぶつけているらしく、DVの傾向を匂わせる。
    「異邦人」ではないが、「物凄く暑かったから・・・」とアヤコを撲殺してしまったかのように思わせることを中山に言って、部屋を見に行かせ、その間、舞台上で綿々と自分の暗い性格や挫折感、悔恨を語り続ける。内容は粕谷が脚本家として考えた嘘なのだから、どんなに美辞麗句で語られようが感動はない。
    プロローグも恐ろしく長い独白で始まったし、粕谷の独白も長い。終始聞いていてイライラした。終盤の20分が1時間にも感じた。中山がタップを踊りながら、粕谷の顔に水を吹きかけるなど、汚らしい演出も好きになれない。
    自分の場合は、お金を払って芝居を観る以上、感動だったり、楽しさだったり、ポジティブな意味で何らかの得る物がほしいと思う。しかし、本作は、「世の中には嫌なやつがいるものだ」という以外何も残らなかった。
    RON×Ⅱは本業はタップダンサーだそうだが、台詞の間がよく、2人芝居の部分を巧くこなし、舞台俳優としてもなかなかだと思った。
    一服の清涼剤として、サーファー(山口龍人)に付いて海を見に来たという無防備な女(根岸つかさ)が時々登場するが、狡猾な粕谷との対比で出しているのだろうか。女の役は、当初の高藤真奈美が体調不良で降板し、根岸に代わったそうだが、むべなるかなと降板理由も勘ぐりたくなる。
    長台詞をこなした加藤には「ご苦労様」と言いたいが、作品としては入場料を返してほしいと思うほど失望した。
    カーテンコールでは、俳優の努力に対して、かろうじて拍手を送ったが、女性ファンたちが要求したアンコールでは、もう拍手する気持ちにならなかった。
    「弘前劇場」という劇団は観たことがないが、この作者とは相性が悪いことはよくわかった。加藤が演じた粕谷という脚本家の趣味の悪さは自身がモデルなのかと疑いたくなるほど、救いのない芝居だった。
  • 満足度★★★★★

    ああメンドクサイ!
    先輩と後輩の腐れ縁…、昔からの付き合いでなかったら、あんな先輩とは付き合いたくないですね。

    ネタバレBOX

    仕事はさぼるし、ちょっかいを出してきてうざったい先輩、夢を叶えるために今の仕事で頑張ってお金を貯めている後輩の、ぶつかったりなあなあになったりの話。

    脚本を書いていた先輩らしいラストの長台詞は、迫力があって、内容は彼女との出会いと俺についてこなければよかったのにといった意味深で、真夏の暑さが引き起こした悲劇を連想させました。

    まあ騙されました。最後の最後までいい加減な人をおちょくった先輩でした!

    タップダンサーを目指す後輩のタップダンスは秀逸でした!長時間のタップで先輩に向かって、お前何してんだ、何するんだ、夢があるのか、脚本書けよ、彼女を大切にしろよ、俺はアメリカに行くぞ、と心の叫びをぶつけていました。息も上がってはあはあでした。

    舞台挨拶のときの先輩は、流れのまま気難しい顔をしていましたが、あんな台詞が書けたんですから、殺人の独白は嘘なんですから、お芝居の脚本なんですから、後輩に嘘がばれた後なんですから、厳しい顔のままではふさわしくありません!先輩は今も脚本家です。もう一度本格的な脚本家を目指している人らしく、殺人者を演じた役者ではなく、脚本家としての顔に戻って挨拶してほしかったと思います!!

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