ショコタンのショコレート工場 公演情報 ショコタンのショコレート工場」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    『違い』を感じる
    福岡ローカルのTV番組の企画公演だけあって、普段僕が身を置く世界とは色んな部分で違いを感じた。良くも悪くも。

    ネタバレBOX

    その『違い』についてはとにかく興味深いものが多かったので、箇条書きでできるだけ書き出してみた。

    ◇受付人員が出演芸人たちの後輩か?私服で、接客態度・段取り悪し。西鉄ホールらしからぬ。わざとロビーの自販機でジュース買って持って入ろうとしたらいとも簡単に通り抜けられた。

    ◇パンフレットには出演者の名前しか載っていない。企画・主催すら不明。他公演の折り込みチラシがゼロなのを見るに、情宣の類は番組内での紹介しかしていない模様。

    ◇客層がほぼ完全に出演者のファン及び身内。普段から演劇を見慣れているわけではない様子で、平気で飲食してるし上演中にケータイ鳴らすし。開演前のアナウンスも形式的なもので注意を促せていない。

    ◇肝心の作品。経営不審のリゾートホテルを取り壊させないために従業員たちが奮闘する、という筋立てだけどタイトルの「ショコレート(チョコレート)工場」はラスト付近にちょろっと名前が出るだけで重要度ゼロ。

    ◇雰囲気は吉本新喜劇に近い。登場人物はホテルマンやコック、プロレスラー、空間プロデューサー等さまざまな専門職が出てくるけど、概ねコスプレ状態で、全くそれらしさが無い。出演者自身のキャラだけで話を進めていく感じ。

    ◇役者のスキルは、舞台芸術としての演技にはほど遠いんだけど、芸人としての喋り・サービス精神はさすがのもので、一応きちんと伝える力はある。そんじょそこらの自意識過剰なだけの自称俳優たちよりよっぽど見ていて楽しめる。

    ◇ただし明石昌子嬢だけは課題が多すぎてダメだった。声量が無さすぎて、彼女の出ているシーンはすべからく据え置きマイクの音量がハネ上がり、まるでアフレコ状態。体さばきもサッパリだし、その上に役柄も中途半端(タイトルの「ショコタン」とはこの明石昌子嬢のことなのに、ホテルを潰そうとし続ける悪役の立場で、どこまで行っても感情移入できない)ときたもんだ。スタッフに嫌われてんのか?なんて余計な心配まで。

    ◇ミュージシャンのDEPAPEPE(デパペペ)にパラシュート部隊・矢野ペペが加わって「デパペペペペ」なんつうネタは言うなれば出オチなんだから2回も3回も引っ張らなくていいよう。そういう『引き際』を知らない構成はやっぱTVのセンスなんだなと感じた。

    ◇内容と関係ないけどアンガールズ・山根のサプライズ出演に会場が騒然。しかし僕はさる筋からの情報でそれも予測済みだったのでなんだか愉快な気分だった。ていうかスターって卑怯だなぁって思ってた。


    ざっと以上のような印象を持って考えたんだけど、ソフトウェアとハードウェアの部分でこういう企画にもっと地元の演劇人が絡んでいく事ってできないのかなぁ。互いに学び合える事は沢山あると思うんだけど…

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