実演鑑賞
満足度★★★★
タイトルは「なまえ(仮)」であるが、どちらかと言えば「ことば」が持つ不思議な 力を色々な角度から切り取り、少し考えさせるような短編集。「ご観劇アンケート」には、それぞれにタイトルがあるが、すべて(仮)が付いている。各編ごとに繋がりは感じられないが、全編を通してみると「なまえ」という名の「ことば」が浮かび上がる。
(上演時間1時間35分 途中休憩なし)
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/01/07 (土) 19:00
今年の観劇初め。
この劇団はこのところチェーホフ作の一人芝居「タバコの害について」の上演が多かったが、今回の新春公演は名前にまつわる7編のアンソロジー短編集。それぞれのタイトルには全て末尾に(仮)と付いており、観客がそれぞれのタイトル案を書き込むスタイルとなっている。
冒頭は手術の名手といわれる医師の名前が「藪」だということではじまるボヤキ。医師を演じる益田喜晴とナース役の田中陽の息のあった掛け合いが見事で面白い。ただ細かなことを言えば「執刀医を担当する藪です」という自己紹介はちょっと変だ。「執刀を担当する藪です」だろう。
ともあれ、この芸達者な益田と小悪魔的な魅力を湛えた田中は出演するエピソード全てで私を魅了した。
一方で池田志乃は硬さがとれていない。
ラストは益田が「あんたのお名前、何てえの?」と拍子木を叩きながら、出演者が自己紹介。そう、チラシにもトニー谷とそろばんが描かれており、トニー谷といえばそろばんと思い込んでいる人も多いだろうが、トニー谷が「アベック歌合戦」で「あんたのお名前、何てえの?」と軽快に司会していた時は拍子木を使っていたのダ。
7編それぞれに面白く、下ネタも散りばめられているが、「私のおじさん(仮)」では「ワーニャ伯父さん」と「桜の園」を思わせる一節があり、「市民土木課の一日」のラストの銃声は「かもめ」と、チェーホフの四大喜劇への拘りを感じさせた。ん、「三人姉妹」は? ああ、そういえば出演していた女優が三人だったなあ。
実演鑑賞
満足度★★★★
ゲネプロ観劇。名前に因んだコント風短編集、笑いがメインですが、結構シリアスなところもあってなかなかに快調です。ただこれは好みの問題ですが、ちょっと高密度で、最近のネタもみんな昭和オヤジギャグと化して、食傷気味にもなりましたが。
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2年弱前