水晶の魔 マリン・ブルー 公演情報 水晶の魔 マリン・ブルー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    ちっさなバーでの大きなお話
    下町っぽい裏路地の一角にあるビルの地下に「風紋」という、ちっさなバーがある。ここを舞台としての公演だったが、キャストらの演技があまりにも近くで観すぎたせいか、アラも目立った公演だった。
    本はとてもいい。。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    不在の父親の代わりに留守を守ってバーを営業する娘・てい。ていの父親の借金の返済をせまる暴力団ら。バーの客と思っていた輩が内閣調査室の人間だったり、ソ連のKGBだったり、はたまた、CIAだったりと、暗躍する男たちが、このバーに集ってくる。ただの事件とは大きくかけ離れたこれらの状況の粗筋は、ていの父親・海野博士が研究していたものにあった。それは、世界沈没説。

    北村そうの「最後の寂しい猫」じゃあないけれど、雨は40日40夜降り続け、この先も40月40年降り続け、やがて世界は沈没し海の底に沈むムー大陸のようになってしまう。迫りくる人類の危機に怯えながら、海野博士はこのバーを「ノアの箱舟」として潜水艦を秘密裏に作っていたのだった。名前はヤマト。

    これらを知っていたていは、父親の死後、海底人間として生きられる薬を父親から授かり、更にこの潜水艦の乗組員である限定4人とともに生きる。という世にも恐ろしく壮大なお話。

    ファンタジーのようなアングラのような寺山修司の本に似た情景だった。基本的にこういった物語は好きだ。今回は実験公演とのことだったが、キャストらの実力をもうちょっとレベルUPして欲しいところ。役者の演技に差がありすぎるのだ。吉本(暴力団)を演じた岡崎の、あのツラがまえで普通の職は無理だろうな・・。と、同情してしまったほどのヤクザ顔。(笑)

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