贋作・シルヴィーとブルーノ 公演情報 贋作・シルヴィーとブルーノ 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    この劇団らしい作品でした
    劇工舎プリズム観劇は久しぶりですが、レベルが安定している東大駒場老舗3大劇団の中では一番POPで親しみやすい演目が、伝統。
    そういう意味では今回の作品はプリズムのイメージを裏切らない、ラブリーなお話でした。

    ネタバレBOX

    トランプをあしらった可愛い舞台美術。「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルの前に現れたシルヴィとブルーノの姉弟。ルイスが争いの種の携帯電話の機器をを2つに割り、ブルーノが「きょうからau家族割」と喜ぶのがおかしい。
    この姉弟は小説「シルヴィとブルーノ」の登場人物で、ルイスの分身ともいえるチャールズが物語の語り手。キャロルのマネジャーをなぜかハートの女王が勤めており、ハートの女王とキャロルが2人の継父・母の王と王妃、チャールズと車中で出会った女性ミュリエルを劇中劇で演じ分ける。チャールズはシルヴィのモデルとなった少女への愛を語り、ルイス自身も病死した少女を小説のモデルにしたことを悔いていた。
    夢から覚めたルイスの尻を相変わらずハートの女王が叩く。伝法な口調はまるでSMの女王様のようでどこか夫の尻を叩いてスケジュールを組むという野村サッチーを思わせる商魂のたくましさが笑える。
    1時間の小品。東大の芝居はときどき、こういう短い作品がある。時間の割りに小説のくだりがややこしく、少々退屈だったのが残念。

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