しんしやく・天守物語 公演情報 しんしやく・天守物語」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    うまくできていました
    皆さん着物がよく合っていました。
    丁寧に出来ていて、物語の世界観に入り込みやすかったです。
    姫は気高く麗しく、若侍は凛々しく涼やかで。
    大変役柄が合っていました。
    舞台も角度をつけて工夫していましたが、
    象徴たる獅子頭の中央部分は、もっと神秘的にして欲しかったかな。
    黒塗りの木枠が見えたのは、ちょっと良くないと思いました。

    ネタバレBOX

    あと現代の杖ついて出て来る方と彫り物爺さんは、
    ちょっと唐突過ぎやしませんかねぇ。
    ヒントや説明・背景をキチット見せて欲しかったデス。
  • 満足度★★★★

    ええモン見せてもろたわ〜
    耽美的な味わいながら終盤には立ち回りもあり、出だしとラストでは現代とのかすかな接点も示唆する脚色と、高くてかなり八百屋な天守部分&その下層部分を使い分けた演出、それにいくつかのギミックが相俟って娯楽性もたっぷり。
    以前のCOLLOL版との対比という意味でも面白く、ええモン見せてもろたわ〜、的な。

  • 満足度★★★

    ダイジェスト版としてはお薦め
    昨年の夏目漱石「夢十夜」に続き、今度は泉鏡花の「天守物語」に挑んだ。特色ある劇団で、課題は演技力の向上だと思う。
    逢川じゅんという女優さんは何度も観ているので、あえて男女逆転バージョンを観ました。
    テアトロ・ド・ソーニョという劇場も今回初体験。出かける時間帯に山手線が全線ストップしてダイヤが大幅に乱れて、遅刻は避けられないと途中観念したが、開演時刻を遅らせる配慮があり、無事入場できました。いやー、それにしても片道2時間超、とにかく家からは遠い会場で、めったに来られないなーと思った次第。なかなかよい雰囲気の劇場で、京浜地区の人には近くてよいと思います。
    原作の文章を生かしたうえでわかりやすく脚色してあるので泉鏡花の入門編、また「天守物語」のダイジェスト版としては最適。1時間半によくまとめてあると思うので原作を知らない人にもお薦め。
    オールカラーの俳優の写真入りパンフレットも、前回の要望を反映してくれたのか今回は配役付きで親切だ。桜田・児玉・逢川のオチャラケたやり取りが可笑しいが、時には真面目な座談会も入れてほしいと思う。

    ネタバレBOX

    私はスタジオライフの芝居を観たことがないのだが、スタジオライフを長年観てきた知人の話では、今回の富姫役・児玉信夫が在籍したころが人気・実力が伴う一番の充実期だったという。スタジオライフでは女役も経験したスターなので、かなり期待して観た。で、その感想は、女形芸というのは一朝一夕にはいかないものだということ。女形と女装した男優はまた別物である。性別が逆転しようとも「役」として演じればよいという考え方もあるが、富姫は強い性格で妖怪、専門の女形でさえも難役とされる。これまでも、花柳章太郎、中村歌右衛門、坂東玉三郎らの名女形が演じて評判をとってきた。それを実際に観ているので、申し訳ないが比較にならない。
    歌舞伎や新派版と違い、衣裳が平安朝の小うちぎだが、布地が張っているから、よけいにごつく見え、立ち居振る舞いもぎくしゃくしている。何より一番の見せ場である、図書之助に「帰したくなくなった」と告白する場面にまったく色気が感じられず、鏡花の美しい恋の台詞が巧く言えていないから、聞いていてグッと胸に迫るものがない。逢川の図書之助は神妙に勤め、殺陣は慣れた人だが、真面目すぎてこちらも色気が乏しい。二人で本を朗読しているような感じだった。最初は両バージョン観てみたいと思ったが日程の都合がつかなかった。パンフで桜田も「両方やるなんてご愁傷様」と茶化していたが、まったくどうしてWキャストに?やはり富姫を女形がやることが多いからだと思うが、それなら難役だけに1役で集中して稽古したほうがよかったと思うが。
    恵ネコは初めて観る人だが、亀姫役ははんなりと妖しげで原作の雰囲気に合っていてなかなかよい。ふだんはスキンヘッドの怪異な役が多い丹内英暢の朱の盤坊も少し粗いが「歌舞伎の赤っ面」っぽく面白く演じていた。ご老女の薄を、若い女優でなく眞知という文学座やNLT出身の経験豊かな女優を起用した点も評価できる。ただ、劇中で眞知の帯のたれがずっと跳ね上がったままなのが気になった。みんな自分のことで精一杯なのかもしれないが、歌舞伎や能のように後見がいないのだから、時代物の衣裳のときは互いに気をつけて直してあげるべき。侍女たちの中では飛びぬけて桔梗(戸田朱美)が美しく、着こなしも所作も芝居も巧いと思ったら、元タカラジェンヌだそうでさすがと納得した。児玉同様、盲目の侍女の藤袴も男優の島田陽生が演じるが、これもどうして男優なのか必然性が感じられない。女性の横でにっこり笑って立っていると「お笑い」担当なのかと思うほどだが、まじめな役なのである。余興に侍女たちが歌い踊る「宿場尽くし」に鄙びた味わいがあった。城の天守に高舞台を組み、秋草釣りの場面など大劇場に劣らぬ興趣が感じられたし、亀姫がやってくる場面なども、籠をかつぎ、本格的で観ていてわくわくした。提灯をうまく使い、真の闇をリアルに演出し、本物の姫路城天守を思い浮べることができた。ということで、舞台演出はなかなか良かった。
    クライマックス、獅子の眼を開く近江之丞桃六(野原剛)が舞台構造上天幕の陰になり、二人を祝福する場面があまり目立たないのが残念。
    冒頭と終幕近くに、現代の盲人(島田陽生の二役)が車の喧騒の中、横断歩道を渡る場面を出すが、これが演出上生きているとは思えなかった。現代の盲人が物語に関係してくるような芝居でないと出しても意味がないように思えた。
    出演者の話では、高舞台の上が八百屋(傾斜舞台)になっており、床が滑りやすくて落ちそうになるので、とても怖いという。それで、あの富姫の扮装ではなおさら動きにくかろう。たぶん、獅子頭を目立たせるために奥を高くする必要があったのだろう。本来、獅子頭が主役級の活躍をする芝居なのだがあまり目立たなかったのは残念。八百屋にしなくても獅子頭が目立つよい方法があればよかったのだが。
  • 満足度★★★★

    素敵な世界観
    いままでほとんどミュージカルばかり観ていて
    それ以外だと現代がテーマの物やファンタジーを観ていたので
    時代物は舞台で見るのが初でした。

    正直、小劇場なのにここまで凝った作りのものはスゴイなと思います
    道具類や仕掛けなど、お客様を楽しませようと言うこだわりを感じました
    作り込まれた舞台で、世界観をはっきり出していて
    言葉は難しかったですが、観ていてすんなり入り込めました
    殺陣も客席に近く大迫力で良かったです。

    皆さんのエネルギーがすごく伝わってきました。

    舌長姥役の神道寺こしおさんは妖怪そのものと言った雰囲気で
    素晴らしかったです。
    富姫役の逢川じゅんさんもオーラを放っていて
    歩き方も一人すーっと足音もしないような雰囲気で
    本当に妖怪のお姫様のようでした低音の声が綺麗で聞き惚れてしまいました

    逆バージョンの配役も観てみたいなと思いました。
    原作も読んでみたいです。

    無料で配られたパンフレットも普通なら500円は取られそうな
    しっかりとした豪華なパンフレットで驚きました
    次回作にも期待します。

    ネタバレBOX

    亀姫が登場するのに、本当に駕籠に乗ってきたのは驚きです
    担ぎ手の方がちょっとよろけていたので心配になってしまいましたが
    大きな劇場でも中々出て来ないようなすごい物でした。

    その後に出てきた生首がちょっと動いていたのが面白かったです(笑)

    またその後に鷹が出てくるのですが、いったいどこから出て来たのか
    わからなくて、マジックショーのようでした。
    一瞬そっちに気を取られ過ぎて、台詞を聞き忘れてしまう位でした

    単純に言えば、人間と妖怪の恋物語なのですが
    色々な要素が組み込まれていて面白かったです

    個人的な好みで言えば、もう少し恋物語の要素を深く表現して
    欲しかったです。
    ラスト、ようやく恋が盛り上がってきた所で、近江之丞桃六が出てきて
    物語をまとめてしまうので、ちょっと肩すかしな感じ
    二人の恋をもっと見たいなと思いました。

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