フツーの生活 沖縄編 公演情報 フツーの生活 沖縄編」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★


    舞台美術が素晴らしい。前回観に来た時と全く違う会場構成。スタジオ空洞みたいに横に長いセット。ガマ(沖縄の鍾乳洞、戦時中は避難壕として使用)が見事に再現されている。遠くから聴こえる爆撃音。照明も見事。

    戦時中、ハーベールー(蝶々)・ガマに避難した人々の日々。
    島村泰平氏は柔道経験者のような見事なふくらはぎ。
    賀原美空さんの三線が見事。
    もっと笑いをまぶしてウチナーンチュの独特の生活感、空気感を醸成した方が良かった。妙な呑気さが逆にリアルだと思う。

    ネタバレBOX

    役者陣は熱演、文句なし。ラストの皆の合唱から青年の凶行、手榴弾の流れが説明的で勿体無い。絵で叩き付けて欲しい。

    大変申し訳ないが脚本が稚拙に感じた。「戦時中の沖縄のガマを舞台に書いたら、まあこんな作品になるな。」の想像通り。80年前の実話を今、観客の面前に叩き付ける行為の難易度。コピーのコピーの焼き直しみたいな脚本に、作家個人の声が聴こえない。戦後まもなくではなく、今これをやるのであれば、観た人間全員がトラウマになる位やるべき。独り生き残る奴の人間関係をもっと掘り下げて描き込んで欲しい。それが現在から過去を追憶する者の余韻となる。

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