満足度★★★★
筒井康隆か
原作は数十年前に読んだような記憶があり、それで観にいくことにしました。しかし冒頭はさっぱり思えだせず、新作を見るような感じで芝居を観ていました。が、話が進むにつれだんだんと気持ちが乗ってき、後半になるとまさに筒井康隆ならではのスラップショットな猛烈な展開となり、ターザンはでるは白熊はでるはののなんでもありのもうお祭り騒ぎでした。イアや参りました。
満足度★★★★★
ぶったまげた!!これが、あの昴??
チラシもろくろく目も通さず、誰の原作かも忘れて、観に行ったので、初めは、「えっ?私、昴を観に来たつもりだったけど、これって、NLTかテアトルエコー?」と思いました。
それから、今度は、「スター」という題名から、単なる芸能界ネタのライト・コメディかと想像しつつ、観ていたら、もう話はどんどんあらぬ世界に突き進み、終いには、チャリT企画か、先日のゴジゲンか?と思うような展開に…。
こういう不条理コメディ的な芝居って、ともすると、観ているのが気恥ずかしくなる時がありますが、昴の役者さんが、それはもう実力者揃いで、24人も登場人物がいるのに、遠目で観ても、役者さんの名前を知らない方でも、誰が誰だかすぐに見分けがつくのがスゴイ!!
スターはスターらしく、マネージャーはマネージャーらしく、雑誌記者は…、酒屋は…、科学者は…、その助手は…、etc.etc.と、
とにかく全員が役に成り切ると言うか、その役の職業人気質を、見事に現出されていて、新劇昴の底力を、思う存分、堪能させて頂きました。
スタインベックや、チェーホフや、いじめ問題を真っ向から扱った芝居等、シリアスで深刻な芝居の劇団だと思い込んでいた自分の不明を恥じました。
いやあ、ホントに御見逸れしました。
劇団昴の実力を知りたい方には、必見作間違いなし!!特に、コメディやってる小劇場の方には是非ともおススメ舞台です。
欅時代に初演で、昴としては初めての上演とか?
こんなスゴイ昴の実体が世に知られないのは、もったいない!
是非、早急に、再演を検討して頂きたいくらいでした。
それにしても、カトケン事務所の芝居でもいつも思うのですが、久世龍之介さんは、コメディの演出が巧いなあ!!
(私は、申し訳ないくらい格安チケットで行ったのですが、もしかしたら、これ、チラシのセンスが悪いからでは?
あのチラシで、こんな素敵な出来栄えのコメディは、到底想像できませんでした。)