タン・ビエットの唄 公演情報 タン・ビエットの唄」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★★

    観劇x3回
    かなり強度の高い作品だと思います。

  • 満足度★★★★★

    やはり名作「タン・ビエットの唄」
    TSミュージカルファンデーションの名作「タン・ビエットの唄」
    再々演を観に東京芸術劇場中ホールへ行って来ました。
    開場の入り口で演出・振付の謝珠栄さんをお見かけしました。
    パワフルですごく元気な方。会場は8割くらいの入り。

    年末に見たシェイクスピアレヴューで
    すばらしい歌と絶妙なコメディエンヌっぷりにすごく感動した
    土居裕子さんが観たくて。

    「タン・ビエットの唄」ヴェトナム戦争…悲しい…悲しいお話。
    戦争…激動の時代を生き抜き、哀しみの再会と別れ。そして…。
    タン・ビエット tam biet はヴェトナム語で 別れ の意味。
    幕開けから終演まで心揺さぶられ続けのめり込んで観ました。
    涙… 涙… 涙…。どれだけ泣いただろう。

    ヴェトナム戦争の知られざる一面を描き、
    メッセージがストレートに力強く伝わってくる脚本と演出、
    すばらしい歌声、個性的なダンス、
    15人の俳優陣の心身けずるかのように挑んでいる姿、熱演。

    印象に強く残ったのは、ティエン役の土居裕子さん。
    彼女の歌声はとても美しく可憐で透明感があり心の中にすっと
    しみ込んでくる。「 また会うためのタン・ビエット… 」を
    聞くたび心が締めつけられ自然に涙が溢れ出す。
    トアン役の畠中様さんもすばらしかった。
    (去年「ニュー・ブレイン」で観た以来。2作目。)
    ハイン役の吉野圭吾さんの鬼気迫る演技も良かった。
    (劇団新感線「SHIROH」で観た以来。2作目。)
    もう一人、ビン/ビック役の駒田一さんがすばらしい。
    なんていい歌声。観ながらパンフレットですぐに名前を確認した。
    後半のビン/ビックの狂気の世界もすごかった。

    心うたれた土居さんも畠中さんも吉野さんも音楽座出身。
    音楽座ってあらためてすごいと思った。

    少し気になったのはすべてのキャストは美男美女でありすぎること。
    リアルさが少し感じられないのはこのせいかな。

    でもこの作品は名作でした!

    そしてこの作品を教えてくださったKAE様に感謝。

    ネタバレBOX

    フェイはヴェトナムへ姉ティエンを探しに20年ぶりに戻る。

    ヴェトナム戦争アメリカ軍による大虐殺から逃れ解放民族戦線の
    男たちに助けられた姉妹のティエンとフェイ。
    姉ティエンの「世界の人たちにすべてを話して来て欲しい」と
    強い要望によりフェイは大虐殺の事実を証言をするためひとりはなれて
    使節団に加わりヨーロッパへ。
    「また会うためのタン・ビエット…」別れ。
    だがフェイはヴェトナムが怖く死にたくない一心で英国人の養女となり
    ヴェトナムへは戻らなかった。

    戦時中に助けてくれた先生、解放民族戦線のトアンを訪ねる。
    そしてミンも。しかしティエンの手掛かりはない。
    みな、なぜあの時帰ってこなかったのだとせめる。いまさらと。
    しかしトアンはフェイが気がかりで彼女を追う。

    ビンを訪ねる。ビンの父ビックから自殺したと聞かされる。
    しかもティエンのせいで。
    何かの間違えではと出家したゴクを訪ねる。
    そしてティアンが銃殺された衝撃の真実を聞く。

    ティエンが銃殺されたコトを知った安寿ミラさん演じるフェイの
    絶望の絶叫で1幕が降りるのですが、泣きすぎて立てませんでした。

    20分休憩

    2幕のはじめは蓮の灯籠がたくさん。美しい。
    フェイと幻のティエンが会話。

    フェイは絶望しヴェトナムを去る決心を。
    しかしスリ(小林遼介さん)にパスポートを盗まれる。
    その後、スリが「お前に会いたいと言っている人がいる」と。
    そして廃人のようになったハインに再会する。
    トアンもハインをずっと探していた。
    ティエンはスパイの子を身ごもり女の子を生み、
    愛するスパイを逃がした事で捕まり銃殺。
    生んだ子はハインがジャングルから、解放民族戦線から脱走し、
    8歳まで命をかけてなんでもやり育てたと。
    逮捕により、彼女の消息はその後わからず。

    フェイは逃げ出した戦争とその悲劇、現実に向き合うことを決意。
    二度と帰りたくなかったハンティン村へ。
    「また会うためのタン・ビエット…」と歌うフェイに話しかける
    姉にそっくりな少女。行方不明になった姉の子と再会。幕が下りる。

    なんとなくラストはわかってしまったけれど感動です。

    ちょっと変わったところでは、米兵の演出がおもしろい。
    トリッキーな動きとダンスでみせるのですがとてもおもしろい。
    同じく黒い男も。

    二幕のパスポートをなくしたフェイは、、
    何人?ヴェトナム?イギリス国籍だからイギリス人?
    いやはや他のアジア人?
    かごに顔の絵を描いた仮面をつけて、アジア人の特徴を
    オモシロおかしく紹介するシーンのやりとりが楽しい。
    ちなみに今日この会場に来ている私たちは「暇人」でした 笑。

    近くに座っていた方が「このキャストでは最後らしい」と
    話されていて、今回思い切って観に行ってよかった。

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