満足度★★★★★
やはり名作「タン・ビエットの唄」
TSミュージカルファンデーションの名作「タン・ビエットの唄」
再々演を観に東京芸術劇場中ホールへ行って来ました。
開場の入り口で演出・振付の謝珠栄さんをお見かけしました。
パワフルですごく元気な方。会場は8割くらいの入り。
年末に見たシェイクスピアレヴューで
すばらしい歌と絶妙なコメディエンヌっぷりにすごく感動した
土居裕子さんが観たくて。
「タン・ビエットの唄」ヴェトナム戦争…悲しい…悲しいお話。
戦争…激動の時代を生き抜き、哀しみの再会と別れ。そして…。
タン・ビエット tam biet はヴェトナム語で 別れ の意味。
幕開けから終演まで心揺さぶられ続けのめり込んで観ました。
涙… 涙… 涙…。どれだけ泣いただろう。
ヴェトナム戦争の知られざる一面を描き、
メッセージがストレートに力強く伝わってくる脚本と演出、
すばらしい歌声、個性的なダンス、
15人の俳優陣の心身けずるかのように挑んでいる姿、熱演。
印象に強く残ったのは、ティエン役の土居裕子さん。
彼女の歌声はとても美しく可憐で透明感があり心の中にすっと
しみ込んでくる。「 また会うためのタン・ビエット… 」を
聞くたび心が締めつけられ自然に涙が溢れ出す。
トアン役の畠中様さんもすばらしかった。
(去年「ニュー・ブレイン」で観た以来。2作目。)
ハイン役の吉野圭吾さんの鬼気迫る演技も良かった。
(劇団新感線「SHIROH」で観た以来。2作目。)
もう一人、ビン/ビック役の駒田一さんがすばらしい。
なんていい歌声。観ながらパンフレットですぐに名前を確認した。
後半のビン/ビックの狂気の世界もすごかった。
心うたれた土居さんも畠中さんも吉野さんも音楽座出身。
音楽座ってあらためてすごいと思った。
少し気になったのはすべてのキャストは美男美女でありすぎること。
リアルさが少し感じられないのはこのせいかな。
でもこの作品は名作でした!
そしてこの作品を教えてくださったKAE様に感謝。