満足度★★★★
必ずしもコメディーに固執しないことが勝因
当劇団初見。
舘そらみの劇作のファンであることから、観劇。
コメディー劇団と舘そらみというまったく異質な存在が交わるとき、どのような融合が見られるか期待を寄せての観劇であった。
30分のショートショート「欲の整理術」と1時間強の「ガハハで顎を痛めた日」の2本立て。
「ガハハ」は相応に楽しめる作品として仕上がっていた。
満足度★★★★
8割世界の新しい世界
8割世界が売出し中の女流作家館そらみの新作二本を一挙に上演するという魅力的な企画。コメディ一直線の8割世界と社会派のドラマが多い館そらみがどう融合するのかと興味深く観たが、コメディではないものの見事に8割ワールドになっていた。
1本目は近未来を舞台にしたシュールな作品。これを初演出の高宮尚貴がコメディタッチの作品に仕上げた。終わりがやや尻切れとんぼだったが面白かった。2本目は、中学校の新人教師の物語。配属前日の光景を見事に諷刺している。
難問だらけの教育現場だがそれでも先生を目指す新米たちの悲喜劇を的確に描いている。こちらは鈴木雄太の演出。ラストシーンが素敵で観ていて救われた感じがした。