沈黙亭のあかり 公演情報 沈黙亭のあかり」の観てきた!クチコミ一覧

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1-2件 / 2件中
  • 紛うことなき駄作
    と結論付けるよりほかないです。

    相当前の山田太一脚本「星ひとつの夜」等も観てきて
    改めて思ったことなのだけど、「人は一人では生きていけない、
    例え日陰におかれていてもそれでも必死で生き続けよう」という
    メッセージが強過ぎて作品のバランスが保てなくなっていることが
    多く見受けられます。 

    結果、結末に進むにつれて設定から何から全部破綻していくのが
    ただただ恥ずかしくて、席を立ちたくてしょうがなかったです。

    ネタバレBOX

    この作品の難は以下の二つ。

    1. 設定に意味が無い

     主人公を「喫茶店の、聞こえない、話せないマスター」にしたのは
     失敗だったかと。 マスターと登場人物の会話になった時、相手が
     客席にも分かるように全部話し出すので、とにかく長々としてて
     テンポが悪い。 マスターが話せないので、一人語りになりがち。

     総じて人物達が、それぞれの思いを全部言葉でぶちまけてしまうので
     劇というより「主張の会」みたいでした。 なんか恥ずかしかった・・・。

    2. 構成が悪い

     最後、マスターが「聞こえる・話せる」ようになったのは良かったけど
     特に後半の展開上意味は無かった、と思う。  エンドもなんか
     締りの無いものになっちゃってて。。

     それよりなにより、最後あたりの「一人でいても寂しいんだよ!!!
     だからハグして!!!」  

     ・・・すみません、「ハグ」って・・・何?? その前後に、何の前振りも
     伏線も無かったのでホント唖然とした。 
     四人が沈黙亭を襲撃~ハグの辺りの展開はとにかく観てて
     恥ずかしくて、席を立って思わず帰りたくて仕方なかった。
     シリアスな場面に強引に笑いを取るような台詞も浮いててキツかった。

     中野誠也さんの、ステージにいるだけでじんわりするような存在感と
     音楽はものすごく良かったです。 
  • 無念!かつての才気は何処に?
    まだ若かりし頃、山田太一作品に魅了され、放送作家を目指したことのある身としては、もう、無念、残念としか言いようのない舞台でした。
    あまり好きでない《静かな演劇》より、更に非現実的な登場人物のオンパレード!!
    個人的には、観るに耐えない舞台でした。
    でも、私より遥かにお年を召した観客層は、大きな拍手で、中野誠也さんに大賛辞を送られていましたが…。
    たぶん、私はもう二度と、山田太一さんの新作を観に行くことはないでしょう。

    ネタバレBOX

    一番リアルな登場人物は、中村たつさん演じる、近所のお節介焼きおばさん。
    確かに、沈黙亭の主、中野誠也さんが、喋りだしてからは、何だか気持ちがほんわかし、舞台を普通に観る気になれましたが、それまでは、心の中で、ずっと、敬愛してやまなかった山田太一さんに、悲痛な決別の声を叫び続けてしまいました。

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