紙風船、芋虫、かみふうせん❤ 公演情報 紙風船、芋虫、かみふうせん❤」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 満足度★★★

    紙風船だけでよいのでは
    紙風船の2バージョンはそれぞれよかった。とくに現代バージョンはそう来たかというオリジナル感が楽しめた。そうすると間の芋虫が中途半端な出来。なんで着ぐるみなの? 原作からも遠い。オムニバスなら3作品の一体感がほしかった。

  • そうきたかー
    3本立てだということを知らずに見ていたので
    3本目のインパクトにやられてしまいました。

  • よかった
    これからの、奥村さんの抱える主題の深化に期待できます。

  • 満足度★★★★★

    演出の違いとエロ
    なるほど、ここまで違うかと。あと女優さんの見せ方が素敵。

  • 満足度★★★

    とても良くできた愛すべき小品たち
    ちょっと大げさに言えば、演出の奥村さんが持つ世界観や生き方のようなものが、ギュッと込められていたようで、そこに好感が持てた。

    そして、今回の会場のサイズが、いい効果を生んでいた。

    ただ、それぞれの作品については、気になるところがあり、それがひっかかってしまった。

    ネタバレBOX

    「紙風船」
    夫婦の日常の会話から、夫婦の姿が浮かび、それが「紙風船」へと収斂されていく物語はあまりにも美しいと感じた。さすが岸田國士! と思わずにはいられなかった。
    演ずる2人の俳優も、それぞれの内面にある気持ちを覆い隠しながら、制御された演技はなかなかだと思ったが、新婚1年目、日曜の午後の空気感までは漂わせるところまではいかなかったと感じた。
    それがあれば、完璧だったと思う。
    それがうまく表せなかったのはなぜだろうと思ったら、ラストの1本「かみふうせん」を観て、「あ、これか」と思い当たった。
    このラストに控えている1本のテンションが、俳優の中に待機していたのではなかったのだろうか。深読みすぎかもしれないが。

    「芋虫」
    江戸川乱歩の「芋虫」は、とても辛い作品だ。それにインスパイアされたこの奥村さんの「芋虫」は、戦争によって変わり果ててしまった夫とその妻という関係性と、妻の心の闇という要素を踏襲して作り上げられていた。
    この作品では、戦場で手足を失い「芋虫」のようになった乱歩の作品とは異なり、「着ぐるみの熊」という姿になってしまった夫が戦場から戻ってくる。
    「芋虫」と表現される姿に比べて「着ぐるみの熊」は、一見楽しげだが、実は辛い。
    くりくり目玉とほほえんでい熊の顔を見ていると最初は、笑みがこぼれるのだが、段々笑えなくなってくる。
    ちょっと大げさな着ぐるみの動き見せれば見せるだけ哀しいのだ。
    この設定のうまさにき舌を巻いた。
    乱歩は、妻の闇を夫への虐待で描いたが、奥村さんは、妻が自らの心の中に閉じ込めていったようだ。
    夫も自らに閉じていく。
    ただ、この作品の中に、あえて放り込んだコメディ的な要素が気になってしまった。それは、酒屋のサブと下着のくだり、それに食事のときの醤油だ。ちょっとした笑いが起きるのだが、これは不要だったのではないだろうか。
    淡々とする世界に、着ぐるみの違和感だけで成立したと思うので、この箇所が喉に刺さった小骨のように気になってしまった。

    ・・・観客にツボにはまったのか笑いが止まらない人がいた。人それぞれだが、そこまで笑うか? と思ってしまった。小さい会場だったのでいやでも見えてしまうのだ。

    「かみふうせん」
    驚いた。最初の1本とまったく台詞は変えず、現代の若夫婦の会話として演出されていた。
    見事だ。
    演じる2人も活き活きしていた。
    「紙風船」の妻の気持ちを、ストレートに表現していたように感じたし、夫婦の本来の関係も露わになったように思えた。
    途中の段ボールを使った演出も見事で、この緩急が素晴らしいと思った。
    が、ラストがいただけない。

    なぜこんな幕切れにしたのだろうか。
    この作品のテンション的な納め方の方法として、あるいは、ちよっと衝撃のあるオチにしたかったのだろうか。どうもこの展開だけは信じられない。残念な気持ちで一杯になった。
    そこまでの空気でこうなるのか? と思わざるを得ないのだ。
    この夫婦の関係は、会話から観ても結婚前からこうであっただろうに。
    これさえなければ、何も言うことはなかったのだが。

    3つの作品を通して語られるのは、夫婦の関係だ。阿吽の呼吸を大切にしたいという様は、実に日本人的とも言えるし、結局のところ、昔も今も夫婦は他人であって、結婚したときから家族になることで、言葉にしなくても通じ合えるという幻想を抱いていることが根底にある。

    3本ともに「きちんとした会話」(コミュニケーション)が、そこにあったのならば、何事も起こらない話だったと思う。

    そして、言葉のやりとりがあり、一見通じ合っているように見える「ディス・コミュケーション」の姿が奥村さんの考える夫婦の姿なのだろう。自らの心の中を広げて見せたような感じさえある。

    実際は言葉による対話もほとんどないのが、新婚とは呼べなくなった「できあがった夫婦」(笑)の姿なのだか(それも幻想かもしれないが)。

    細かいことだが、作品の根幹をなすものだと思ったので、評価は厳しいものになったと思う。
    ただし、奥村さんの作り上げる世界には共感が持てたので、今後どのような世界を見せてもらえるのかは興味がわいた。
    今後も注目したいと思うのだ。
  • 2作品で
    同じ台詞、キャストでも
    演出違いでこんなにも印象がかわるのかと..
    2作品セットで1つのものとしても観れるかな、と思いました
    芋虫は乱歩がこんな作品を書いていたのですね
    ただ、乱歩の世界観があまり感じられなかったのが残念でしたが
    楽しませてもらいました
    あと、スペースが狭かったため座布団はちょっとキツかったです

  • 満足度★★★★

    演劇への愛情が詰まった小空間
    奥村さんの演劇への愛情がたっぷりとつまったオムニバス公演となってました。
    役者もセリフも同じひとつの作品を演出ひとつで別の作品に仕上げてしまうセンスが演劇です。
    そして「芋虫」は遊び心に溢れた力の抜けた作品でユーモアたっぷり。
    この作品は奥村さんの芝居がなければ成立しないですね。

    人によって見方も感じ方も変わってくると思われる構成で、それ自体が演劇的でした。

    ネタバレBOX

    「芋虫」はとにかく遊びに走った作品で、その遊び心が楽しかったです。
    乱歩のまがまがしい世界を気ぐるみによってポップに演出して軽やかに見せてくれます。
    話自体は重たいのだけど、全然重くない。
    でも、しっかりと伝わってくる。
    そんな丁寧な作品作りが素敵でした。

    「紙風船」「かみふうせん」は実際に見比べてみてこその2作品。

    飾り気のない会場だけど、その分しっかりと芝居に集中できて、無駄をそぎ落としたとても良い舞台です。
    会場のクッションが、思いの外見ていて疲れなくて良かったです。
  • 満足度★★★

    面白かったです!
    強く印象に残る公演。会場、俳優、そして熊?

    ネタバレBOX

    「芋虫」インスパイアと言う事でどう展開するのか?個人的には「ジョニーは戦場に行った」的な感じかなと勝手に思っていましたが、着ぐるみでくるとは驚き!一つ間違えればシラケてしまいそうだがそうならず見せたのは凄い!シンクロの名嘉さん好演。乱反射ドロップ「極私的エロス」も良かったし、次回本公演楽しみ。
  • 満足度★★★

    期待以上
    十分楽しませてもらいました。「紙風船」は古典(?)版も現代版も期待以上の出来で、妻帯者の自分には身につまされる思いでした(笑)。オリジナルの「芋虫」もなかなかです。映画の「キャタピラー」も意識したのかな。今後の奥村氏の作品に注目します。

  • 満足度★★★★★

    みた。
    よかった。演劇が好きになれます。紙風船2バージョンとも素敵でした。かっこよかった。シンクロとはちょっと違う名嘉さんの「女」は必見だと思う、何度でも見たい。芋虫も原作のあの感じを味わえた。初日だしオペミスが目立ったので、本当はもっと入り込める作品だったのかな。後半にもう一度観たい。お座敷バー?のクッションが◎。

  • 満足度★★★★

    感心
    「紙風船」と「かみふうせん」には素直に感心。同じ台本でもあんなに印象が変わるとは。「芋虫」も悪くはないけど,あの着ぐるみはちょっとお間抜け。まぁ「かみふうせん」への良い緩衝材とはなっていますが。いずれにしても,旗揚げ公演の内容としては成功じゃないですか。なかなか好印象で芝居を楽しめました。

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