演劇

実演鑑賞

福井裕孝

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2022/09/11 (日) ~ 2022/09/11 (日) 公演終了

上演時間:

公式サイト: https://www.fukuihirotaka.com/tmaterial22

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
劇場を確かめるための観察と記録

THEATRE E9 KYOYOの建物/敷地の中にある「もの」を全て記録するというプロジェクトを始めます。公演に用いられる劇場備品や機材などをはじめ、ホワイエにあるベンチや傘立て、楽屋のテーブルや冷蔵庫、トイレットペーパー、雑巾、ドアマット、灯油ストーブ...

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公演詳細

期間 2022/09/11 (日) ~ 2022/09/11 (日)
劇場 THEATRE E9 KYOTO
出演 斉藤ひかり
脚本
演出 福井裕孝
料金(1枚あたり) 2,000円 ~ 2,500円
【発売日】
(自由席・税込)
前売:2,000円 当日:2,500円

公式/劇場サイト

https://www.fukuihirotaka.com/tmaterial22

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
タイムテーブル 2022年9月11日(日) 15:00-

​※上演時間は約20分を予定しています。
※受付は開演の30分前、開場は20分前を予定しています。
説明 劇場を確かめるための観察と記録

THEATRE E9 KYOYOの建物/敷地の中にある「もの」を全て記録するというプロジェクトを始めます。公演に用いられる劇場備品や機材などをはじめ、ホワイエにあるベンチや傘立て、楽屋のテーブルや冷蔵庫、トイレットペーパー、雑巾、ドアマット、灯油ストーブ、誰かの自転車、床に落ちている木片、外に廃棄されている古紙の束まで(?)。それらの「もの」はどこからやって来て、普段どのように使われているのか。公演活動に直接関わりがあるものもそうでないものも全て集めて分類・記録し、「空間」や「場所」ではなく「もの」という単位から劇場を捉え直します。

アソシエイトアーティスト一年目となる今年は劇場備品を中心に記録作業を進めるほか、その作業の過程で舞台上に集まった「もの」を前に、第1期アソシエイトアーティストでもある村社祐太朗のテキストを用いて一度限りの上演を行います。劇場の「もの」が一堂に会する場に是非お立ち会いください。

(劇場の)建物があります

 三四郎のANN0にゲストでやって来たなかやまきんに君が『最近見た映画はなんですか?』というリスナーからの質問に答える場面。きんに君は『映画館で見た映画でもいいですか?』と前置きした上で、『(映画館の)建物があります』と、その映画を見た映画館の説明から始めようとする。『あ、映画館の説明はいいです』と小宮にツッコまれるも、また質問される度に『建物があります』『建物があります。の映画館で見た映画でもいいですか?』と繰り返し、「映画館の建物があること」を確認するところから一向に話は進まない。その後もきんに君が『建物があります』と一発ギャグのように発する度に話は無に帰され、そこには「建物」だけが残る。

 きんに君の『建物があります』をあえて真に受けると、話の前提となるその場の状況を明らかにすること、つまり映画を見た映画館の「建物」があるという事実を確認するところから始めないことには、そこで何の映画を見たとか、それを見てどうだったのかとか、その場で経験した出来事についての語りは成立しないんじゃないか、という物語ることへのためらいがあるように思えます。だから「建物」を前に『建物があります』と反復することで、漠然とした広がりやただの容れ物でしかなかった空間が、現実にかたちとして「ある(あった)」ことを確かめる。ためらいが生じる度に立ち止まり、「建物」のレベルにまで立ち返って物語をやり直す。それを繰り返すうちに映画を見た話はもうどうでも良くなっていて、映画館の「建物」があることがおかしくなっている。やっぱり「建物」だけが残る。

 普段劇場で作品を作るときも同じようなことを考えます。演劇的な想像力よりも物理的な限界としての「建物」のあらわれが常に先立ってしまうこと。きっとそういう現実の問題を自明のことと了解した上で演劇は何かをなそうとするのだと思うのですが、それでもなお、劇場の「建物」を前に上演をためらい沈黙を選び取りたくなることがあります。これから数年間劇場で作品を発表していくことを見据えたときに、まずは劇場を前にして『(劇場の)建物があります』と言い切ってしまうことから始める必要があると思いました。そのために、劇場の「建物」をはじめ、そこにある有形で可視的なものを一つ一つ手に取って、よく見て、写真に収め、整理し、記憶化していく。わざわざ言及するまでもない当たり前の現実をわざとらしくなぞって確かめていく。その地道で徹底した作業を積み重ねてようやく劇場に相応わしい上演を構想できるのかもしれません。​

​福井裕孝

[記録]
日時
2022年9月5日(月) 〜2022年9月10日(土)
​※記録作業は非公開です。
※収集した記録はアソシエイトアーティストの活動期間中に何らかの形での公開を目指す予定です。

[上演]
​上演テキスト
『川下』(村社祐太朗)

日時
2022年9月11日(日) 15:00-
​※上演時間は約20分を予定しています。
※受付は開演の30分前、開場は20分前を予定しています。
その他注意事項
スタッフ 演出・記録:福井裕孝
写真:相模友士郎
​撮影アシスタント:中川桃子
上演テキスト:村社祐太朗
出演:斉藤ひかり
主催・企画製作:福井裕孝
共催:THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)
THEATRE E9 KYOTO 第3期アソシエイトアーティスト

[情報提供] 2022/09/06 08:36 by こりっち管理人

[最終更新] 2022/09/06 17:17 by こりっち管理人

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  1. 福井裕孝 『シアターマテリアル(仮)』THEATRE E9 KYOTO 本日15時開演です。neji&co.「バラやイカ4.5」も配布しています。納期を最短にすると印刷可能ページ数上限を越えてしまうので二分冊になりました。こちらも… https://t.co/LS52aY77Pn

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  3. バラやイカ4.5出来ました。アソシエイトアーティスト特集です。9/11 福井裕孝『シアターマテリアル(仮)』THEATRE E9 KYOTOで配布します。 https://t.co/QAdY4zBVv6 https://t.co/6A8bf627Ma

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