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     物語の内容はどうあれ、この作品のチャレンジは舞台配置に尽きる。スペースの中央に客先が四方を向いて組まれ、役者はその周囲をぐるぐる回りながら演技し続ける。

     ひたすら回り続けているので役者は体力勝負だろう。しかし細かい演技はほとんどなく、セリフだけで語られているに等しい。いや、細かく演技していたのかもしれないが、全体の三分の一くらいしか視界に入らないので、よくわからない。

     この舞台配置をとることで何が得られたのか。当人達は色々狙ったことがあったのだろうが、本作について言えばアイデア倒れな感が否めない。物語としては“客席を中央にしてぐるぐる回る”というスタイルで見せる必然性もないし、観客としてはどのみち全体が見えないのだから眼前の役者も見る必要を感じなくなり、むしろ全体の「音」を聴くために目を閉じてしまった。

     とは言え、このアイデアは一発ネタではない。上手に発展させれば色々なことができるのではないか。偏った視界になるのは円形劇場だって同じことなのだ。どうせならぐるぐる回ったりせず、本当に一部しか見えない作品にしても良かったのではないか。

     しかも全体を見ることができないと言ってもこのスタイルなら、振り返れば真後ろ以外は見える。客が能動的に動かなければ見えないし動けば見える舞台というのは、今までなかったように思う。せいぜい花道くらいだろう。

     せっかく面白いスタイルなのに戯曲はさほど練り込まれている感じがしなかった。だから本作自体が成功していたとは言えないが、次はもっと上手に工夫して挑戦してもらいたいと思う舞台だった。

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