マクベス 公演情報 マクベス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★

    アフタートーク付でした
    前作の『国盗人』に引き続き観ましたが、今回の方がお芝居自体もシンプルだった事もあり、原作にかなり近い感じのお芝居で、一般のお芝居と変わらない感じで観ることが出来ました。『マクベス』のような短い芝居は、狂言との親和性もいいように思います。秋山さんはじめ、魔女?の三人もとても良い感じでした

    ネタバレBOX

    今夜の公演は終演後、出演者5人全員参加のアフタートーク付でした。萬斎さんは、司会者役でしたが、かなり面白い内容でタップリ30分強もやってくれたので、とてもよかった。
  • 満足度★★★★★

    引き算の魅力が活きた
    野村萬斎が最近演じてきたギリシャ悲劇ものや「国盗人」と比べても出色の出来栄えである。前作については、演技に彼の癖が出すぎていたため、私はあまり良いと思わなかったが、本作は、狂言とも共通する「引き算の魅力」が出ている。
    萬斎は本作について「表現のうえでは狂言の『き』の字も感じさせないであろうこの演出作が、精神性や視点のうえでは狂言に通じるものが多大であるということは、自分自身でも非常に興味深い結論です」と述べているが、まさにその通りの作品です。余分なものを削ぎ落としながら、見事な構成・演出により、「マクベス」の世界を提示している。彼が狂言師だからこそ、演じ、演出できたと言えよう。
    これを海外でも上演したいと思っているそうだが、海外でもきっと高く評価されるにちがいない。「マクベス」はさんざん観ている、あるいは、シェイクスピアは好きじゃない、興味がないというかたにもぜひ観ていただきたいと思う一作である。

    ネタバレBOX

    天球儀を思わせるオープニングの演出。天球から地球へ。「マクベスの地球」で起こった出来事をノンストップで見せていく斬新な演出。能の「邯鄲」のごとく、野望に満ちたマクベスの一生も天体の一部という虚しさが感じられる。終盤、紅葉が静かに散り始めるが、野望の血に染まりながら、朽ち果てていくマクベス夫妻の生涯を思わせる。魔女たちが最後にごろんと転がすがらんどうの人間の胴体のピースも虚しい。
    マクベス(野村萬斎)とマクベス夫人(秋山菜津子)以外の役を、高田恵篤、福士惠二、小林桂太の3人で演じ分けていく。彼らが「悪魔のはらわた」のように蠢く肉体表現が秀逸だった。もちろん「3人の魔女」も彼らが演じるのだが、そのことにより、いつものような狂言回し役でなく、悪意のある道化師のごとく、まるで他の人物の正体も実は魔女であるかのような錯覚に陥るのが面白い。
    萬斎のマクベスは、狂言師としての資質を生かし、役の性根をあますところなく表現し、しかもケレン味を感じさせないところが良い。秋山の夫人は安心して観ていられるし、舞台女優になるために生まれてきた人だと思う。官能的で強さと弱さを併せ持つマクベス夫人をよく表現している。たぶん正絹であろう衣裳の、袴のように硬く張りのあるフレアースカートがよく似合う。こういう衣裳は所作も含め、なまじの俳優だと着こなせない。
    余談になるが、萬斎のことは水道橋の宝生能楽堂の終演後、母堂におぶわれて眠り込んでいた幼児のころより知っているので、昨今の活躍ぶりには感慨深いものがある。本業の狂言においては、わかりやすく演じようと思うあまり、「余分なものをくっつけすぎ」と感じるときがあり、狂言界の大御所的存在の演者からは「萬斎君は解釈をまちがっている」と断言されるほどで、この点においては私はまったく同感であり、どちらかと言えば、萬斎の狂言については否定的な見方をしている。彼の演技は狂言師というより、松羽目物を演じる歌舞伎俳優に近いときがあるからだ。それが彼の「華」であるという見方もあるが、評価の分かれるところでもある。
    さまざまな演技表現を経て、萬斎が老境に達したとき、この「マクベス」のように余分なものを削ぎ落とした狂言を演じてくれることに期待している(残念ながら、そのとき、私はこの世にはいないだろう)。
  • 満足度★★★★

    光と影
    野村萬斎さんの芝居を見るのは今回が2回目。舞台装置はシンプルであるが、光と影、音響そして役者が見事に調和されたすばらしい作品。

  • 満足度★★★★

    萬斎さんのシェイクスピア作品は、本当にカッコイイ!!
    はじまりから、いきなり感動するような演出!めちゃめちゃカッコイイ!ホント綺麗だし、宇宙っぽくて素敵だよ!ワクワクする始まり方に、興奮しちゃったよぉ~♪萬斎さんのシェイクスピア作品は、本当にカッコイイ!!

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