公演情報
「ラビットホール」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/11/09 (水) 14:00
座席1階
「ラビットホールに落ちる」という英語表現は「別世界に行く」「本筋から外れる」「抜け出せない道にはまる」という意味なのだそうだ。この戯曲を見て、タイトルの意味を知る。
劇団昴はこの小劇場でこれまで、チャレンジングな舞台を設計している。今回の舞台は半円形で、客席もそれを囲むような形に並べられた。舞台と客席は2メートルほどと近く、舞台の片側にダイニングテーブル、もう片側にソファという形にして食事をしながら、あるいはリビングルームでくつろぎながらのシーンをうまく展開した。
4歳の息子を交通事故で亡くした夫婦。妻は息子のおもちゃや服などを捨て続け、夫は時折、息子の写ったビデオを見るなど思い出に浸ろうとしている。だが、どうみても心の傷は妻の方が深い。同じような体験をした自助グループから妻は抜けてしまい、自由奔放に生きる妹が妊娠したことなどに攻撃的になるなど、心の揺れを制御することができない。夫はそんな妻に前を向かせようと「子どもをつくろうか」と向けてみたりするが、妻の態度は変わらず、夫婦の亀裂は広がっていく。まさに、ラビットホールに落ち込んでいくのだ。
もう一つ、劇中にパラレルワールドについて語られる場面が出てくる。ラビットホールは息子がいる世界といない世界を結ぶトンネルでもあった。
客席の心を揺さぶる物語が展開していくのだが、こう言っては何だが結末が今ひとつぐっとくるものがなかった。映画とは少し違う物語展開のようだが、このあたりはどうなんだろうか。
妻を演じたあんどうさくらが見事だった。愛する息子を失った母親としての激しい感情の起伏、抑えられない激情。見ている方が恐ろしく感じるような、まさに「感情」に支配された演技を見せてくれた。
実演鑑賞
満足度★★★★★
小竹向原のサイスタジオコモネは二度訪れたが大山駅傍のサイスタジオ大山(Pit昴)は初めて。遠い土地(しかも大山駅下車は鬼門)の初訪問は臆するが、行ってみれば駅近でアクセス良しであった。
同作は今年2月のKAAT公演(小山ゆうな演出)を既に観て「満足」だったので迷う所であるが、戯曲の良さに鑑み観る事にした。昴では以前見逃した「八月のオーセージ」(これもケラ演出版を観て気になっていた)が好評だった事も頭の隅にあった。パンフを見るといずれも田中壮太郎氏演出であった。
実はこの人の演出作品を一度観たい、というのも念願ではあった(2020年3月日本工学院演劇科卒業公演は氏の演出舞台、初の工学院、しかも見逃してい川村毅作「エフェメラル・エレメント」という事でワクワクの三乗だったがコロナで流れたのは今もって悔しい..!)。
舞台は期待に違わぬ逸品であった。緻密で鋭さがあるがどこか大らかな要素もある。舞台はこの劇場を横に広く使い、長い楕円の盆に乗せた格好、客席はその楕円に沿って囲む形で一列に並び、隅の方だけ二、三列という組み方。中々の臨場感である。
大きな劇場での小山ゆうな演出版との違いは、もちろん第一には起用俳優だが、例えば、難しい「感情の動線」を要求される妻役の感情表出の仕方は、演じた役者の数だけ正解があるのかも(昴はあんどうさくら、KAATは小島聖)。
KAAT公演が優れていたと感じた部分もある。この戯曲が優れているのはこれを書き込んだ事によるとも言える繊細な場面で、その人物の造形あるいは見せ方(相手役にどう響いているのか)の点でKAAT版は
飲み込みやすかった。ただ、儚く痛々しい人間模様をより赤裸々に彫り出したのは昴版であったと思われ、全体のバランス上の問題であったかも知れぬ。
実演鑑賞
満足度★★★★
誰にでも状況の差異はあっても受け入れ切れない死があると思う。夫婦のそれぞれの受け止め方がよう描かれていた。母、妹が背負うものも深い。この二人のセリフが結構気に入っています。
実演鑑賞
満足度★★★★★
タイトルのラビットホールって何かな、と思っていたが、作品を観てなるほど、と思った。
奥が深い作品で、いろいろ考えさせられた。
役者さん達の熱演に、感動させられた。
他の人の観てきたコメントがとても良いので期待して行った。
期待以上で、本当に素晴らしかった。
観てよかった。
満足でした。
実演鑑賞
満足度★★★★★
観劇の前に映画版を観ました、これを舞台でどのように表現するのか考えながら観に行ったのですが実に素晴らかったです。役者さんの演技も良かったしセットも立派でした。
実演鑑賞
満足度★★★★★
傑作。
物語の悲痛さは、説明(あらすじ)から何となく(頭では)理解できるが、それを舞台でどう表現するのか。それも海外戯曲(翻訳)を…そんなことは杞憂であった。
舞台美術は、本当にその空間で暮らしているかのような精緻な造りであり、照明や音響といった舞台技術も上手い。しかし何といっても役者陣の熱演が凄い!台詞というか言葉に込められた真意、それを激情・激白する姿に感動する。瞬時に反応した台詞の応酬は、本当にそう思っているかのような、ゆずれない芯のある言葉となっている。家族という緊密な関係、そこに亡くなった子への想いを繋ぐ緊張した状況、共感必至の現代劇である。
(上演時間2時間15分 途中休憩含む)
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです。
劇場に入り、まず舞台セットの見事さに驚き、そして役者さん達の迫力のある演技に、目が釘付けになりました。
悲しみを抱える夫婦に感情移入しながら観ましたが、私の性格は夫のハウイーの方だなと思いました。
考えさせられる良い舞台でした。