満足度★★★
非常に
3つの話がすべて「殺す」話であったことが残念。
客が胸の中でわかってぞくりとさせる部分を台詞に出してしまう
ことや、ただ理不尽な出来事だけで怖がらせようというのが
惜しい部分であった。
また、意識をそらして驚かせるのは効果的かもしれないが
どうも失敗して集中をそぐだけに終わってしまった感がある部分も。
しかし「殺した」ことには変わりなくとも、
空気感で突出した「怖さ」を出した最終話の完成度、
脚本・演出力はさすがのものであった。
けしてすべての話は辻褄が合っていなければいけないということは
ないのだが、ここは個人的な好みによる所だろうか。
ややしこりのようなものが残る。
ここ最近札幌で増えてきている短編、オムニバスものの中では
扱うテーマが異色であり、そういった挑戦をまだ見せてほしいと
思わせる公演だった。
これだけの人脈、役者力、脚本力があればまだ見せてくれるだろう。
楽しみである。