マクベスの妻と呼ばれた女 公演情報 マクベスの妻と呼ばれた女」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    主役は女中!
    何が面白かったって、終演後の岩田のボケた紹介はサイコーでした!(^0^)
    ツボにはまって笑った!笑った!

    一方、芝居はっていうと、これが中々面白い!とにかく6人の女中の会話が哲学的でいて楽しい。。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX


    民衆が欲しているのは頭に王冠を乗せたマクベスだと、マクベスをその気にさせたマクベス婦人は、夫の為にダンカンを殺してしまう。
    マクベス婦人は夫に従順に仕える妻こそが美徳だと乳母に育てられた。そのことに疑いもせず、両親の言いなりになって自分というものがなかったマクベス婦人は、女中にも、その他の民にも偽善の優しさを投げかける。
    「この者を許しておあげなさい。育ちが卑しいが為に心が貧しいのです。もっと心を広く持ちなさい。」と優しく微笑みながら冷たく言い放つ。

    一方でダンカンが殺された現場の掃除をしていた女中たちは、ドレスで引きずったような血の痕を見て不信感を抱く。様々な推理から、マクベス婦人が怪しい、と考えた彼女たちはダンカンの亡霊で幽霊騒ぎを企てる。そのことによって恐怖に怯えたマクベス婦人の自白を期待したが、その呼び水をたっぷり吸い取ってしまったのは、マクベス婦人に仕えていたオフィーリアだった。彼女は夫人の血のついたドレスを燃やしたことから、良心の呵責に苛まれて狂人になってしまう。

    しかし、女中たちは手負いの鹿を追い詰めるがごとく真実という名の断罪に向かってマクベスを追い詰めていく。女中頭のヘカティはマクベスを精神的に追い詰めることで、この国の戦争を止めようとしていたのだった。
    それはスコットランドとイングランド、ポーランドの和合こそが争いをなくす手段と考えていたからだ。
    やがて、マクベスはダンカン王の息子マルカム王子に殺されてしまう。

    マクベスの妻には名前がない、という声のない抗議を聞いたような物語だった。当時の世間が持つ女性に対する偏見に縛られて窮屈な思いをしているマクベスの妻を媒体に正義とは?生きることに対しての誠実さとは?主張する女を問いかけた作品。

    最後にヘカティが何故、自害したマクベスの妻を狂人と偽ったか?が明かされる。「『マクベスの後を追って従順に自害した』という噂は私たちの娘にも覆いかぶさるのよ。」という未来を想定した心中は・・・う~~ん・・、深い!
    そして、えっと・・・ジュリエットの小芝居は面白くなかった!無い方がいいかも・・。笑わそうとしてるんだけれど、むしろ、くどくて笑えない。(すみません正直で)

    舞台衣装共々楽しめた。6人の女中の会話は本当にいい。。




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