満足度★★★★★
今回はラブコメ
今回はラブコメで、一話完結のエピソードがそれぞれどこかでリンクしている構造は同様ながら、より緻密になり第五話に向けて各編で巧妙に伏線を張っているという…。
しかもそれがバレバレの伏線でなく、各編の中ではちゃんとネタ(笑)として機能している上に最終話でドミノ倒しの如く次々に開花して「あぁ、伏線でもあったんだ!」みたいな。
終盤でのなかなか肝心なことが言えず、お膳立てを整えられての「いざ」という時でも「ここまで言ったんだから後は察してくれよ」な男心(これも草食系の一派か?)なども非常によくわかり…どころか共感してしまい、古傷がうずくような気もして…(爆)
装置は蝶番でつながれた開閉できる板で作られており、エピソードが変わる度に本をめくるように転換するのだが、第二話での屋上の手すり、どうするんだ?と思っていたら飛び出す絵本的なシカケでたたまれて「あ、そうか!」と。(←手すりが出現する時に気付けよ!(笑))
満足度★★★★★
いや、面白い。前作を超える完成度だ。
明るくてポップで、メルヘンチックでファンタジーで、と、まさにチラシの印象どおりの芝居だ。千野ありさの作風は、いくつかのシーンが独立したオムニバスのような構成で進行し、それでいて途中からどんどんそれらがからんできて、最終的にとてもドラマチックなラストシーンを迎えるという多重構造の面白さ。その千野ワールドが磨きに磨かれたのが今回の作品。
一人で見るのはもったいない。恋人か、家族連れで観に行くことをお奨めする。