夕立に出会ったら・・・ 公演情報 夕立に出会ったら・・・」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    なんとなく感動!
    知らなかったけれど、「Nの2乗」って吉本興業の養成所(俳優コース)卒業生からなる演劇集団だって。

    今回の芝居は残された二つの家族が織り成す群像劇。

    以下はネタばれBOXにて。。



    ネタバレBOX


    古道具屋・有沢文三の店にはいつも近所の輩が酒を飲みに来るたまり場だった。そこへ文三の娘と名乗るフリーライターの千夏が訪れる。店を手伝いたい、という千夏の申し出から、承諾した文三だったが、千夏が店を手伝ってから1年後、文三は急死してしまう。
    そこに文三の家族が突然現れる。文三は10年前に家族を捨てて失踪し古道具屋を開店したのだった。

    文三が結婚する前に付き合っていた女性との間に出来た子・千夏と、文三の家族が古道具屋をめぐってのしっとりとした会話がいい。

    文三の妻役の大勝みゆきの存在感は流石!
    彼女が登場するだけで女優の風格というか、凄みがある!笑
    物語をギュッと締めながらも大人な妻の役を演じきる。

    文三の古道具屋の相続は籍が入ってない千夏にとって権利がないと思っていたが、妻・良子の配慮「一通の手紙」によって相続できる事となる。その手紙には文三の意思として店を千夏に託したい。ということだったが、しかしそれは文三が書いたものではないことを千夏がみやぶる。
    それでも良子は「嘘の手紙だけれど、こうゆう嘘は許される。勿論、それぞれの幸せの為についた嘘なら・・。」と。

    それぞれの事情というか、それぞれが良く説明の出来ない心の襞を巧みに描写した作品だったと思う。
    良子が千夏に向けて言った最後の言葉、
    「あなた、もしかして・・・。」
    千夏「なんですか・・。」
    良子「いえ、なんでも・・。」

    これがひじょうに気になって気になって、作者の永峰さんに聞いたらさ、そしたらさ、(・・!)
    「その後は皆さんが観た考えで決めてください。そのために後に続く言葉を作らなかった。」とおっしゃいますの。(==!)

    なんつーの、コレ。もやもや・・、。
    結局薬局、千夏はどうだっていうのさ!みたいなもやもや・・、。

    千夏は本当に文三の子だったのだろうか?
    いきなり1年前に現れて、実は文三を好きだったのではないか?
    それとも、他に理由があったのだろうか?

    考えれば考えるほど迷路に行き詰った羊のように、ここで止まって動けないのだ。



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