サラマンドラの虹 公演情報 サラマンドラの虹」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★

    「マインド・スリップ」もの
    メキシコ古代文明の末裔(日本人主人公の名前とそれを漢字で書けたことからそう思っていたが、つらつら考えてみると石板に文字を残すってことは末裔でなく古代そのものか?)と日本人との邂逅譚に『THE WINDS OF GOD』的な「マインド・スリップ」(←造語:よろしかったら皆さんご使用下さいませ(笑))を組み合わせた物語、そこここにヒントをちりばめ、観る側に先を予測させる匙加減が巧い。
    また、大国の少数部族に対する侵略・支配なども描きつつ、締めくくりがロマンティックなのもイイ。
    が、ラストで現代の面々が気付く「コトの順序」、誤読によって(いや、モロモロ考えるとむしろその方が自然では?)元々そういう順だと思って観ていたので「ヨカッタヨカッタ」感が半減だったかも?(笑)
    あと、山椒魚の英語名やオオサンショウウオの別名を知っていた身としてタイトルや主人公の苗字に「あぁ、なるほど」と…。
    ただ、07年の『DOGのBLUES』(もちろん未見)をベースに今年3月にLIVEDOG PRODUCEが上演した『DOG'S』(これが面白かったのが今回観たキッカケ)の方が個人的には好み。(←刷り込み効果もあるかも?)
    『DOGのBLUES』、再演してくれないかしら?

  • 満足度★★★★

    とうもろこし(花豆)から始まったロマン
    まさに壮大なファンタジー歴史ロマン!といった感!
    マヤ文明、トルテカ文明、アステカ文明などの古代文明を背景にアステカ神話を織り交ぜながら神々が深く信仰されていた時代のメキシコでの物語り。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX

    ひじょうに良く出来た物語でした。
    古代文明の遺跡という神秘的な題材にケツァルコアトル(羽毛ある蛇・白い大蛇)と呼ばれる三大文明で信仰された神の名前をモチーフにかつてのメキシコで君臨していた王族とそれより以前に君臨していた星読みの王族との間での争いが主軸。
    凶暴な王族に追われた星読みの王族は、神殿に隠れて暮らすようになる。

    一方で考古学者鳴海はその神殿を発見したが、再びそこを訪れる事が出来なかった。神殿を撮った3枚の写真だけが証拠だったが、学会で発表すると、捏造だと疑われて失意のうちに命を落としてしまう。鳴海の汚名を晴らそうと立ち上がった考古学者の巨勢と鳴海の娘・響子は3枚の写真を頼りに神殿を探す旅に出る。

    もう一つの物語として、リゾート開発社長の半崎修平は、兄・修造が遭難した船の行方を追っていた。

    上記の王族の争いと神殿探しと修造の歴史的背景をリンクさせながら、ファンタジーの世界を魅せる。生贄を嫌った神は山椒魚に化身して水に隠れて逃げ込んだとされるショロトル(アステカ神話での宵の明星の神)の話と舞台セットの大蛇をウーパールーパー(メキシコのサラマンドラ)の説話に載せて、物語は散りばめた伏線を少しずつ拾うかのように収束していく。
    セットは簡単な大蛇のみの質素なものだったが、川の先の地底湖にあった神殿の風景や、石版の先にある船の景色や、サラマンドラが見えた大海原、古代遺跡の数々が容易に想像できて、脚本の素晴らしさに圧倒された。

    最後は修造とヤム(虹の天女)が手を繋いでさつきが丘で一緒にとうもろこしを見ていた場面を想像させ伏線を繋げる。

    その風景はまるで宮崎アニメを観てるかのような美しいシーンだったのです。コミカルな部分も存分にあり笑わせる。観て納得のいく舞台です。

  • 満足度★★★★★

    地球を半周する歴史ロマン
    マヤもアステカもそんなに古代じゃないよというツッコミがど〜でもよくなるくらい、歴史ドラマと人間ドラマにあふれた大傑作です。何度目頭が熱くなったことかわかりません。ステージ上にはひとつの大きな背景があるだけで、小道具も最小限なのに、日本の海沿いの村から、実業家のオフィス、メキシコのどこかにある遺跡や人身御供の儀式まで----距離で言うと地球半周、時間で言うと数百年----を違和感なく表していた表現力に感服。映画で言うと『インディー・ジョーンズ』か『ダ・ヴィンチ・コード』級の面白さでした。

    ネタバレBOX

    嫌味なまでに堅物の教授が秀逸。遺跡を発見しながら満足のいく状態で発表することが出来ず、夢半ばで亡くなってしまった研究者仲間の遺志を受け継ぎ、遂に遺跡を再発見した時の教授の姿にこちらもホロリ。
  • 満足度★★★★

    楽しかった。
    細かい笑いや感動できるシーンも盛り込まれており時間を忘れて楽しめた。それだけに惜しかったのは滑舌の悪い役者がいたこと。セリフが聞き取れない箇所があった。

    ネタバレBOX

    メキシコへつなげる設定が最初は違和感として残ったが、ストーリーが展開するにつれて引き込まれていった。懐かしいウーパールーパーをこんな風に使うとは・・・・面白かった。ヤム(役名)の演技が光っていたと思う。
  • 満足度★★★★★

    手塚○虫の漫画が劇になったよう
    いろんな要素が詰まっているのに、見事に調和が取れていて。おいしい料理になりました!って感じました。笑いのセンスが見事でした。役者さん達の演技がうまくて、あぁ今こんな部屋にいるんだろうなとか、情景が簡単に思い浮かべられ感情移入し易かったです。(まぁ私見ですが・・)
    小道具や衣装なども、しっかりしていて。これも一役買っているのでしょうね。
    楽しい時間を過ごさせていただきました。

    ネタバレBOX

    あくの強いキャラが多く、台詞もリズムよく。名紙渡して破るギャグが、結構うけてしまいました。まじめそうな教授が、まじめに笑い取ったりするの好きなんですよ。
  • 満足度★★★★★

    おもしろかったです

    最近観た中でNo1におもしろかったです。
    演技上手かったなー

    今後に期待しています

  • 満足度★★★

    舞台美術がスゴイ!
    基本的にこういうの大好きだし、ストーリーもよく練られてて文句なく楽しめる作品のはずなんだけど‥。正直あまり好みの作風ではなかったみたい。あまりにも教科書通りの展開なので先が読めてしまうというか意外性がないというか。舞台美術はスゴイと思うしあくまでも好みの問題だと思うけど‥。
    でも最後はしっかり感動出来たし。

    ネタバレBOX

    あと欲をいえば、笑いの部分がちょっと弱かったような‥。
    好みの問題だけど。
  • 満足度★★★★

    よく出来た脚本
    初めてのジャングルベル・シアターでした。
    ジャングルベル・シアターはある劇団員さんが他劇団の客演をされたときに名前を知りました。
    いつか観たいと思っていたのですが、ようやく実現致しました。

    「サラマンドラの虹」すばらしい脚本でしたね。
    もちろん演じている役者さんの技量やスタッフの皆さんも、申し分ありません。
    2時間という公演時間の長さを感じさせない舞台でした。
    時々出てくる専門用語的な難しい言葉も、せりふの中でわかりやすく解説をしていますので、古代史に疎い方でも充分楽しめます。
    次回作も観てみたいと思わせてくれた劇団です。

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