実演鑑賞
満足度★★★★★
ドガドガ復活祭2本目も拝見。3時間近い舞台も飽きさせず台詞の調子も良く望月六郎の筆ぢからにはいつもながら感服する。音楽、歌もじつは本域で作られ場面に相応しい。
明治大正の文学を軸に荒唐無稽も交えて時代を描き、現代を透視する望月節が好むのは闇世界、演じ甲斐ある各種アウトロー、各種裏世界の女たちは日本映画全盛時代の活劇が常套とした世界で通じるものがある。
今作は女性が多数出演。タイトルロールの春琴、狂言回し=タイムボカンのドロンジョ(ボヤッキーとトンヅラを従える)、あともう一人をドガドガ三人娘(トップ3)が飾るが、この図が映えるのは他の出来る(跳べる)役者、歌える役者、踊れる役者、キャラで押せる役者等、適材適所により舞台総体で群像を描けているからで、そのあたりの塩梅もよくしたものだが一人一人が弾け切っておる。限りなく演劇に近いレビューとも言えるが、荒唐無稽で色物でB級に括ってしまえそうだがB級を侮る勿れと一言も添えたくなる。
そう言えばコロナ前はこの公演におっさんらが結構席を埋めていたが・・(かつてなら場末の映画館に出入りしていただろうような・・。)