実演鑑賞
満足度★★★★★
DVDで観ていた昨年の無観客上演とは俳優が三役異なった(WキャストもDVD版と異なるキャスト回を選んだ)こともあって出来具合も若干違ったのかも知れないが、この観劇で如実に感じたのは映像と生との差。画面からは伝わらない波動が劇場では観客の身体を貫通し、映像を見る際に持ってしまう客観的な視野を許されず、いつしか「巻き込まれ」ている。
俳優と共に観客も消耗するが、ある共有体験が実は人間の人格・思想形成に重要である事を思う。教育現場を舞台にした作品であり、作・演出者自身のバックグラウンドでもあるが、作品を媒介にした体験である事に加え、劇場という場での(他の観客との)共有体験の効果とは、教育(関心と知識の両輪、広く人格形成と言っても良いか)に求められる要素に他ならない事をつい考えている。(つまり、演劇の教育的効果の事を言っているのだが。)
この舞台に登場する「親」たちは世間の通念や世論を映しており、我が身の鏡でもある。事件が持つ「特殊性」がドラマのフックになってはいても、結果的に大きな責任を担わされる事それ自体は特殊ではなく、往々にして身に振りかかるもの(自身の何らかの「瑕疵」がもたらした結果として)。そしてその「結果」の重さこそ、このドラマの核心であり、根底を支えるものであり、それと対峙する人物たちのリアルな感覚を俳優が伝え得ていた事が、最大の評価点になる。(優れた舞台だったと一言書けば終わる話でもあろうが..舞台の感動を伝えるのは本当に難しい。)
実演鑑賞
満足度★★★★★
やっと生で見られて良かった!!DVDでも、配信でも見ているのに目前で展開するお話に目が離せませんでした。
気になる登場人物がいて、話の展開時にその表情や様子を確かめたかったのでしたが生憎私の席からだと、手前の人の影になってしまうのでした。もう一度行きたいです。