中也が愛した女 公演情報 中也が愛した女」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
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  • 満足度★★

    口惜しき舞台

    登場人物3人のやりとりは、以前から本で読んで知っていて、だからどんな話になるのかと期待していました。

    けれども、半端で、退屈。

    中也を演じた池上さんばかりが光っていました。

    ネタバレBOX


    物語(というより説明)は、中也と泰子のやりとりばかりで、中也と秀雄の交情が皆無。
    秀雄の魅力を描かないままに話ばかり先に進めるから、2人の男の間にいる女のとった選択に、説得力が無い。
    なぜ「奇怪」なのか以前に、三角関係をを見るものに伝え切れていない。

    劇作家が、いくつかの作品から拾ったものをつなげて、その隙間を言葉で埋めようとしても、肝心なものを取りこぼしていては意味がない。
    印象的なエピソードをわざわざ外して、新解釈にも乏しく、いったいこの舞台化で何をしたかったのだろう。
    (説明欄にあれこれ書かれてますが、劇作家は劇の中でものを伝えればいいのであって、こんな長いコメントしてどうするんでしょう)

    泰子を演じた山田さんは、冒頭の老女の演技では期待できたのに、そのあとはずっと単調で、面白みに欠けた。
    しかし人物造形にそもそも難があった気もする。中也が惹かれた部分が伝わらない。

    溝渕さんは、同様に描かれ方に厚みが与えられていなく、 演じ方も単調であったように思う。小林秀雄を知らない人には、女運の悪いマザコン男という印象くらいしか残らなかったのではないか。

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