逆鱗に唇を 公演情報 逆鱗に唇を」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    パワフル
    とてもパワフルな舞台だと思いました。
    どのキャストさんも体全体を使っていて、声もMAXで出していて、本当にすごいと思いました。

    暗転や、暗くなるシーンで録画の光がかなり気になって残念でした。

  • 満足度★★★★

    SFオマージュながらモチーフは…
    かなり先の未来、地下の「現代遺跡」発掘に携わる「モグラ」の一員である主人公が「逆鱗」という鎧(的なもの)を身につけた暗殺者に抜擢(?)されて…な物語。
    その内容にはかつてあらすじだけ聞いた(もしくは読んだ)「荒廃した地球で遺跡から宇宙船を見つけて旅立つ主人公」なSF、「モグラ」には映画『猿の惑星』における人類(「ニワトリ」「カモメ」は猿)を連想。
    また、「20mの(人間搭乗型)ロボット」「60mの(地球上では3分間しか活動できない)巨人」「(人口冬眠中の人間の)腹に卵を産む宇宙生物」などのオマージュにもニヤリ。
    さらに、後半には「玉青(たまお)」に関するくだりがあり、前回公演(初見)とリンクしていたりするのは嬉しい。
    で、SFを装っていながら実はモチーフは人斬り以蔵だというハナシを終演後に高橋主宰から伺い、観ながら何か脳裏をかすめたものはそれか(2週間前に以蔵モノも観ていたし)と膝ポン。
    なお、「土から離れたモグラは竜となって空に駆け上がる」なんて野田秀樹チックな言葉遊び(笑)なども思いつく。(…ってかそれも意図していたのか?)
    あと、文字通りのプロセニアムと言おうか、額縁を思わせる縁取りでステージを囲った美術も面白い。時としてそこから役者が出て来る(ハミ出す?)のには、ある騙し絵を思い出したりもして。

  • 嫌いにはなれない。
    手前から奥から台詞が飛んでくる地球割スタイル、ステージを額縁みたいに囲っていたのと白テープの凹凸に声が吸収されてしまったのか聞き取れない台詞が多かったような(後ろの席では)。あらすじ説明で大まかに掴んだものの細かく理解できていない為、悩みつつコメントです。
    蜘蛛の巣みたいな白の世界は照明が当たると綺麗で、繭の中にいるみたいでした。ステージと客席を真横から見たら「逃げられない人たちを遠くから傍観してる人々の絵」みたいでもあり、話の内容とは違う面白みを感じました。台詞が繋がるというよりは踊る感じなんですね、たまに置いていかれるのは私がトロいんだろうと思う。
    これ以上やったらグロテスクかな、という線を気にしないで人間の滑稽さをもっと出しても大丈夫。高橋さんの世界は今後も観たいと思いました。

  • 満足度★★★

    今回ほど劇評を書くのに
    苦悩した事はなかった!(^^;)
    他のメンバーから『観てきた!』がUPされてないってことは、恐らく同じ思いなのだろうか・・?

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    相変わらず、セットは美しい。
    ビニールや透明なテープのようなもので壁を作ってあるから、そこにライトを照らすと、ガラス細工のような輝きが増し光る鉱石のような世界です。今回の役者の衣装は赤。いつものようにテープで巻いたような素肌が見える衣装。素敵です。

    地下で発掘を続ける『モグラ』と、陸で活動する『ニワトリ』と、海を越えようとする『ワタリドリ』、そして『ハゲモゲ』(禿げたモグラ)が現代遺跡と思い込んでるゴミの山でのお話。
    利口なニワトリは低下層のモグラ、ハゲモゲとワタリドリ達を『逆鱗』という化け物を使って、自分の支配下に置こうと企む。それは空の向こうにある汚染されていない新大陸を目指す為だ。ニワトリは鳥たちに管理されてるモグラを竜のような『逆鱗』の中に入れて、ニワトリ以外の者達を怯えさせ、意のままに動かそうとするが、やがて動物達は自分達のどんな技術を使っても汚染されたこの世界から脱出出来ない事に気付く。それでも『船』に乗って発とうとした瞬間に大きな破壊が訪れ、全てのものが崩壊する。
    ここで前作の『玉青』が登場するシーンがあるが・・・、はっきり言ってこの場面がどうもよく理解出来なかった。玉青と逆鱗の中のモグラの同等の孤独を表現したかったのだろうか・・?
    暗闇で生きた玉青と逆鱗の中のモグラは同じように一人の女性を愛し、やがて宇宙の果てへ何処までも行ってしまうのだが、ここでのテーマは孤独だ。
    どんな世界でも支配があり争いがありピラミッド社会がある。
    その中で主人公は小さな愛を育むがそれは破壊という得体の知れない大きなもので遮られる。それでも二人は抱き合って宇宙の屑と消えるのだ。
    何故か今回の劇は登場動物の関連からか、幼稚に感じた。キャストのセリフも聞こえない箇所があり、ひじょうに残念だった。

    脚本家・高橋の描く闇の世界は常に孤独と隣りあわせで離れる事はない。どの作品にも愛があって、その先には孤独がある。
    それはきっと、高橋自身が孤独なのかも知れない。そんな気がした作品だった。

このページのQRコードです。

拡大