王女メディア ~私は世界を拒絶する~ 公演情報 王女メディア ~私は世界を拒絶する~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★★

    縦横を使いきった面白い演出
    言葉による表現が多そうだという予想に反して、俳優がアクロバティックな動きを見せるダイナミックな作品になっていました。会場の特殊な形を十分に生かし、横方向だけでなく縦方向も使いきったスケールの大きな演出もグーでした。

  • 満足度★★★

    融合劇!
    ギリシャ劇をベースに現代劇にアレンジした舞台。だから、意外にお笑いのネタも満載で、楽しめる。劇団が言うほどの残酷なシーンはあまりない。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主役のオオモリシノブを演じた中山茉莉はバレエを習ってるのだろうか?
    体が柔らかく、飛んだり跳ねたりが印象に残る。ただ、元来の可愛いすぎる顔のせいだと思うが、メディア役を演じるには少々、迫力に欠けるのが難点。

    メディアとはギリシャ神話でも恐れられているあの無数の蛇を髪の代わりにした悪の神の事だ。

    夫に浮気をされ裏切られた大女優オオモリは腹いせに二人の間に出来た子供たち14人を殺してしまう。こんなふうに腹いせに実の子を殺す、という神話劇は案外多い。生んだ自分も苦しむが、それと同等に自分を裏切った夫も身を切られるように苦しむから、というのがこういった復讐には定番中の定番だ。そういったオゾマシイ執念やら怨念を表現するのは、ある意味、主役のメディア役にかかっていると言っても過言ではない。
    それだけ重要でかつ、愛憎劇に相応しいキャストでないとその光景が想像し難いからだ。

    鬼や悪魔と化したメディアは夜の墓場で死体を数えるような裏返った恐ろしい声でないといけないし、地の底から這い出てきたような豹変した形相でないといけない。

    役者は相当、白熱した演技を見せたが、元来持ってる気質が見え隠れして、今回の役を演じるには少々早すぎるのかも知れない。何より、メディアもオオモリも14人の子供を生んでる訳だから、相当なお年のはず・・はず!(^^;)そういった背景を考えても若すぎるキャスト。

    まあ、だからこそ現代劇にアレンジした思考なのか・・。

    舞台は楽しめました。
  • 満足度★★★★★

    すごいですね。
    確かにストーリーの新解釈の良さ
    そして劇場を最大限に活かした演出の面白さ
    この劇団らしさたっぷりのクライマックスの素晴らしさもすごいです。

    ですが何よりもすごいのは彼らの技術の向上度と
    その演技の迫力はそれだけでみて良かったと感じました。

    台詞回しと芯のある声質は本当に
    半年前よりも格段にグレードアップしていますね。
    恐るべし「王女メディア」

  • 満足度★★★★★

    深く印象に残りました。
    昼の回に行きました。役者一人一人の表現に力がこもっていて、設定もそうですが作品の中に自ずと引き込まれる感じが実感できました。肉体表現はさらにグレードアップしてましたね!!!どこまでいくのでしょうか(汗)ここまでスリリングな芝居を観たのは久々です。
    昔と現代の人間の起こり得る事件は変わらないんですね。ギリシャ劇を存分に楽しく観させていただきました!しばらくはこの余韻に浸ります。
    また次回も期待してます。

  • 満足度★★★★★

    現代のメディア
    ものすごい臨場感。
    小さな空間を上に下に縦横無尽にあますとこなく役者さんたちが動き回っていました。
    客席から役者さんが動くと風を感じてました。ただ近いってだけじゃなく観客参加型だったのも面白かったです。

    イアソン役の役者さんが今までの公演とは打って変ってちょい悪な大人の男を演じていて意外でした。ダンディな感じもやれるんですね。

    ネタバレBOX

    バク転ありのダンスにびっくりしました。
    ダンスのクオリティがどんどん上がっていて素晴らしいです、
  • 満足度★★★★

    古典劇からの思わぬ派生
    この団体の古典劇を見るのは初めて。
    少し軽い感じで始まったと思ったが、そこに様式美を持ち込み、そこから立ち上る独特の感情が激全体を包んでいた。
    苦手な人は苦手なのかな。
    今回の脚本よくよく考えると面白い構造になっていて、様式的な外面だけでなくじつは、すごく精神的、人間心理の深い所に潜ろうとしているのでは。

    まだ固い所なども多々あるが、独特の緊張感がある。

    ネタバレBOX

    引退した大女優の身に、王女メディアと同じ境遇にあってしまう。
    マスコミ、報道のメディア関係者がコロスの役割になっている。
    第三者の彼らまで、女優の手によって、どんどんギリシャ悲劇メディアの世界に引きずり込まれ、悲しい最後を遂げる。


    過去に演じた王女メディアに浸っている、女優を馬鹿にしていた夫は。
    女優により、メディアの世界へ引きずり込まれる。夫は女優にあわせて、イアソンのセリフを口にしていたのだが、最後にはイアソンと同化してしまい、演じていることなど忘れてしまっている。
    逆に女優は、その俳優の名前を口にし、物語の世界を客観的にみている。
    女優はメディアの世界から飛び出した。
    劇中劇をやってる人物が反転。虚構が現実になってしまったのだ。

    最後に人物たちが、争いながら塔のようなものを作り、女優がその頂点に立って劇は終わる。

    人間の繰り返される争いなどの醜い歴史。その頂点に立つメディアは神なのか。

    彼女の罪は許されたのか、神に罪はないのか。男と女の心理。現実と虚構。
    いろんなものがつまっているが、うまくギリシャ悲劇メディアから派生させていると思う。




  • 満足度★★★★★

    初日お疲れ様でした
    かなり面白い舞台でした!

    エウリピデスの『メディア』を知ってる上、蜷川幸雄演出の『王女メディア』を観ているので、こんなに違うのかと驚かされました。

    スピード感があり、結構あっという間。そして期待以上のカタルシス。
    まぁ怒涛の展開だったわけで、迫りくるモノが確かにありました。

    しかし“女”の方がこの作品を観てどう思うのかが、非常に気になるところではあります。
    実際女の方は強いなっ、いや恐いなって思いました。(個人的な気持ちでした)

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